ラピュタ・アニメーション フェスティバル vol.1 2000

世界の短編アニメーション

Aプログラム
8/10(木)〜12(土)19:30〜
『雪深い山国』
ベルナール・パラッシオス 1989年/フランス/11分
絵本のような可愛い絵のメルヘン作品。深い山奥に一人の男が住んでいる。彼になつく不思議な生き物にやがて可愛いと思う気持ちになるのだが、そんな時中国の探検隊が不思議な生き物の消息を捜して彼の小屋を訪れる・・・。
『ミスターパスカル』
アリソン・デ・ベア 1979年/イギリス/7分
ある雪降る街をさまよう初老の靴屋の主人がいた。寒さをしのぐためにベンチのわきにあるキリスト像の手足の杭をぬ き、焚火に当てると、キリストは息を吹き返し、路上の人々や子供たちも集まり、たちまち楽しい夜が始まった。
『ヴィレッジ』
マーク・ベーカー 1994年/イギリス/15分
外界から離れた社会のある小さな村のお話。一見、平和な世界に見えるその村だが、事件があると、住民のそれぞれの内面 が浮かびだされてくる。ある日、乱暴な主人に耐える女は・・・。
『やすらぎのテーブル』
ウェンディ・テルビー 1986年/カナダ/7分
雨の夜のレストランに来た老人は、メニューを見ながら、いつものように店にいるいろいろな人たちの、それぞれの時間を過ごしている姿を眺めるのだった。「ストリングス」と同様の監督作品。不思議な質感の作風には目を見張る。
『おかしな人間の夢』
アレクサンダー・ペトロフ 1992年/ロシア/21分
原作F・ドストエフスキイ。自らの生涯のもっとも重要な問いかけの答えを探し求めていた一人の男はひとり失意にさまよっていたが、命を断とうとしたその時、眠りに落ち入った彼は街で出会った一人の少女の夢を見る。その夢で彼は・・・。
Bプログラム
8/13(日)〜15(火)19:30〜
『イグジット』
スティーグ・ベルイークヴィスト/ マルッティー・エクストランド/ ヨナス・オーデル/ラーシュ・オールソン
1990年/スウェーデン/21分
可愛いキャラクターのわりに残酷なストーリー。残酷な娯楽である遊園地から帰ろうとするがコインを全て使うまで帰ることができない。なんとか使い切ろうと するのだが・・・。
『カフェ・バー』
アリソン・デ・ベア 1975年/イギリス/6分
小雨降る街中のある小さなカフェに座っている女。彼女は周りに座る人々に様々な妄想を抱いていき、やがてそれはどこまでもエスカレートしていく。しだいに現実と空想の境があやふやになり・・・。 アニメーションならではの想像の世界。
『スクリーンプレイ』
バリー・バーヴス 1994年/イギリス/12分
歌舞伎と文芸の様式を取り入れた人形アニメーション。高貴な生まれの娘タカコは、父親の決めた婚礼の日に想いを寄せていたナヨキという若者と駆け落ちをする。幸せに暮らす二人のはずだったが、やがて侍の復讐に二人の運命は・・・。
『ストリングス』
ウェンディ・ティルビー 1991年/カナダ/10分
ガラスに描き、撮影をする手法の作品。同じアパートの上と下に住む言葉を交わさないが、どこか惹かれ合っている男女の話。ある日、女が階下の男と友人との演奏を聴きながら入浴をしていると、風呂から漏れた水が階下におちて・・・。
◇料金◇  
一般/¥1500 前売券/¥1200
学生/¥1300 前売2回券/¥2000
シニア・子供/¥1000 フェスティバル
全回通し券/¥15000


オランダ短編アニメーション 8/16(水)〜19(土)19:30〜

『バイオレンスガール』
クリスティー・ムスクール 1997年/カラー/4分
『ふくろうのうた』
ティス・ブーツ 1998年/モノクロ/11分
ネザーランド・アニメーション・フィルム学校のワークショップで制作されたクリスティー・ムスクールの記念すべきデビュー作。 古いゴシック教会に住む生き物たちの生活を精密画の手法で描いた、モノクロ画面 が印象的な重厚な作品。
『フーガ』
ハンツ・ネセンスティン 1996年/カラー/11分
『三人のお嬢さん』
ポール・ドリッセン 1998年/カラー/11分
ピアノを弾く男の前に、子供の頃の夢が蘇る・・。メランコリックな男の人生を静かに描きあげる人形アニメーション。 3人の紳士が3人の令嬢を救出しようと奮闘するが・・。世界的に有名な、現代オランダアニメーション界の巨匠P・ドリッセンの作品。
<グレッグ・ローソン短編集>
オランダ・アニメーション界新進アニメーション作家のグレッグ・ローソンが CGを駆使し
製作した、シニカルでブラックなショート・ショート作品集。
『地獄の映画館』1分24秒
『ショーリール』6分45秒
『友だち』1分45秒
『ほうき』1分25秒
マナーの悪い映画館での恐ろしいお話。 グレッグ・ローソン監督の代表作品を集めたショーリール 少女は最近亡くなった親友への尽きせぬ 想いを歌う。 小さな少女は同じ通 りに住む女性を魔法使いだと空想する
『ムダイク』1分30秒
『ムーイ』1分13秒
『お気に入り』1分22秒
『こわいのどっち?』58秒
少年と彼の想像の中の友だちについての歌。 魔法使いとドラゴンは見つけた美しい物を比べ合う。 少女はお気に入りの人形が寝かしてくれないと夢想する。 2階に住む少年と地下に住むモンスターたちの恐怖の日々。
『うんちばんざい』1分31秒
『キャンディー・バー』 59秒
『腹ペコの歌』1分31秒
『大都会』1分24秒
子供はいつも「汚い」言葉に魅了される。 少年は友だちとキャンディーを分ける時、少しでも多くもらおうと奮闘する。 昼飯にありつけない少年の葛藤。 迷路のように入り組んだビルの谷間を歌う歌。
『海』1分35秒
『やり方を教えます』 2分11秒
少年と大きな海との対話。 エイズ対策の教育アニメ。


海外のアニメーション

8/10(木)〜16(水)13:30〜
『アードマン コレクション』(全75分)
・ようこそ
 アードマン劇場へ
・どっちが豚!?
・アイデントの正体
・コマーシャルシリーズ
・快適な生活・ネクスト
・スレッジハンマー
・マイ ベイビー
・アーリーバード
・チビのレックス
  〜恐竜はなぜ絶滅したか〜
・忘れたハンドバッグ
・アダム
・チビのレックス〜夢〜
・愛してる
  …愛してない!?
8/17(木)〜23(水)13:30〜
『ウォレスとグルミット』
・チーズホリデー
・ウォレスとグルミット
 危機一髪
・ペンギンに気をつけろ


レイトショー 8/3(木)〜23(水) 21:00〜

3日(木)〜9日(水)
ルネ・ラルー
「ファンタスティック プラネット」

フランス・チェコ合作/73分/メトロカラー
73年カンヌ映画祭審査員特別賞受賞
ルネ・ラルーと、奇妙な画風と味わいで有名な小説家ローラン・トポールが4年の歳月をかけて作りあげた長編アニメーション。日本人の感覚とかけ離れた絵がよりいっそう作品のイメージに広がりを持たせ、ユーモアと幻想あふれる芸術性の高い作品となっている。
10日(木)〜16日(水)
ヤン・シュヴァンクマイエル
「アリス」
1988年/スイス+西ドイツ+イギリス合作
84分/カラー
チェコの人形アニメ作家シュヴァンクマイエルの、少女以外は物と人形が使われた人形アニメーション。「不思議の国のアリス」を読んでいた少女アリス。すると突然剥製のウサギが動きだす。その後を追うアリスは物語同様、不思議の国へ・・・。虫のように地を這う靴下など、童話のアリスとはまた違ったグロテスク(?)な登場人物が見物となっている。
17日(木)〜23日(水)
フレデリック・バック
『木を植えた男』1987年/30分
『大いなる河の流れ』1993年/24分
ジャン・ジオノによる原作を5年半の歳月をかけ、色えんぴつで描いた短編アニメーション。深い山奥に住むひとりの男が、長い年月をかけて土に樫の実を埋めつづけ、やがて林をよみがえらせ森をつくる感動の名作。第60回アカデミー賞短編映画アニメーション賞をはじめ世界各国で数々の賞を受賞している。 北米を雄々しく流れる大河・セントローレンス河を舞台に、河とともに流れる人間の歴史を描く。6年の歳月を注いだ力作。河は人間とすべての生命を育むが、文明の進歩によって破壊されていく。それでも力強く再生する河、自然と人間の共存というフレデリック・バックの変わらぬ テーマが目を見張る映像美で描かれている。
『イリュージョン』1975年/12分
『タラタタ』1976年/9分
自然の中で戯れる子供たちと動物たちの前に文明の悪魔が現れる・・・。進歩発展の名の元に自然が人工に置き換えられ、感情さえも作り物へと変わってしまう世界を描く。 愛犬と共にパレードを見に行った少年は、大人たちの人垣で見えない。なんとか見ようとするうちにパレードは終わってしまい・・・。少年の心の中でパレードが始まる。シャガール風の絵が美しく優しいアニメーション
『トゥ・リエン』1978年/11分
『クラック!』1981年/15分
天地創造を自由に解釈し、表現した映像詩。 ロッキングチェアのひとつの運命をたどる暖かい作品