ラピュタ・アニメーション フェスティバル vol.2 2001
Laputa Animation Festival Bulletin

No.6 祝・最終号!! みなさまありがとうございました!! Aug 19,2001
 
ユーリ・ノルシュテイン大賞受賞者決定!!
 

コンペティション第2次審査の会場の様子
 いよいよフェスティバルも残すところあと1日になりました!昨日、一昨日でユーリ・ノルシュテイン大賞のコンペティション受賞者が決定しました。総勢120本の応募があり、その中から26本に選ばれた一次通過の作品が2日間に分けて上映、審査が行われました。
 どの作品もそれぞれ力の入った作品ばかりで、去年よりも質の高い作品が多いように思われました。
 受賞結果は残念ながら、今年も大賞受賞作品は選出されませんでした。しかし次賞の最優秀賞が1作品、優秀賞が3作品、そしてヒューマン賞、子供のためのアニメーション賞、シナリオ賞と各1作品ずつ選出されました。受賞作品は以下の通りです。
最優秀賞 「The Apple Incident」 加藤久仁生
優秀賞 「ヨルのそこ」 横山永之介
優秀賞 「僕がいた日」 和田洋平
優秀賞 「夕暮れ団地」 栗原崇
ヒューマン賞・観客賞 「睡蓮の人」 村田朋泰
子供のためのアニメーション賞 「KNIT-THE-CAT」 矢田美帆
シナリオ賞 「Rest In Peace〜安らかに眠れ〜」 丹羽直樹
 最後にノルシュテイン監督による作品の総評がありました。
 ノルシュテイン監督は、「日本にはアニメーションの学校がない。そして作者達が作品をどのように発展させていけば良いのか作る時点でまだ分かっていないという印象を受けた。」と、おっしゃっていました。
 また、2つの危険性を、「ひとつに作者達の考え方が閉鎖的である。おそらくその原因はコンピューターである。コンピューターとの交流で得られる答えというのは、あなたが出した考えではない。ふたつ目に、作品が語りかけてこない。その理由として読書をしていないのではないか。」と指摘されました。
 そして最後に、「どうしてもやらなければならないのは、人と人とが出会い、交流し、そこから自分の言いたいことを語ることを学ばなければならない。」と真剣におっしゃっていました。


 ノルシュテイン監督の総評は厳しいものでしたが、その言葉一つ一つにも、監督の優しさや暖かさを感じました。
 人とのふれ合いや語らいを大切にしていきたいと言う監督の考えは、あらためて私達に人との交流を考えさせてくれました。
 生活の中からたくさんの経験をし、多くの人たちからいろいろな知識を吸収していきたいと感じました。
 やはりノルシュテイン監督は、とても素敵な方でした。

 それでは来年またお会いしましょう!! スパシーバ!!!


作品の総評をおっしゃるノルシュテイン監督


二次審査を行うノルシュテイン監督
(ボランティアスタッフ/長澤・関・松山)