8月28日(水) 〜9月3日(火)

松川事件

1961年(S36)/松川事件劇映画製作委員会/白黒/162分 ※16mm

『松川事件』写真

写真提供:独立プロ名画保存会

■監督:山本薩夫/脚本:新藤兼人、山形雄策/撮影:佐藤昌道/美術:久保一雄/音楽:林光
■出演:小沢弘治、高松政雄、寺島幹夫、後藤陽吉、川村千鶴、宇野重吉、宇津井健、永井智雄、沢村貞子、北林谷栄

米軍占領下におこった国鉄三大怪事件の一つ「松川事件」の映画化。カンパによる製作資金でつくられ、これが政治的でっちあげ事件であることを立証、主張。映画のもつ社会性をフルに発揮し、真実を広く訴えた点で大きな役割を果たした。

8月28日(水) 〜9月3日(火)

裸の島

1960年(S35)/近代映画協会/白黒/96分

『裸の島』写真

©近代映画協会

■監督・脚本:新藤兼人/撮影:黒田清己/音楽:林光/照明:永井俊一/録音:丸山国衛/編集:榎寿雄
■出演:乙羽信子、殿山泰司、田中伸二、堀本正紀

瀬戸内海の孤島を舞台に、自給自足の生活をおくる四人家族の日常を描いた無言の映画詩。極限まで減らしたスタッフ・キャスト、オールロケ、合宿方式など従来の映画製作の常識を破った点でも画期的な一本。モスクワ国際映画祭グランプリ。

9月1日(日) 〜7日(土)

砂の女

1964年(S39)/勅使河原プロダクション/白黒/147分

『砂の女』写真

©一般財団法人草月会

■監督:勅使河原宏/原作・脚本:安部公房/撮影:瀬川浩/美術:平川透徹、山崎正夫/音楽:武満徹
■出演:岡田英次、岸田今日子、三井弘次、伊藤弘子、矢野宣、関口銀三、市原清彦

昆虫採集にきた高校教師が、砂穴の底にある奇怪な家に閉じこめられる。脱出を試みる男、ひきとめておこうとする女──。安部公房独特の世界を、撮影・瀬川浩、音楽・武満徹のみごとなコラボレーションで映像化。国内外で高い評価を得た。

9月1日(日) 〜7日(土)

生きていてよかった

1956年(S31)/原水爆禁止日本協議会、日本ドキュメントフィルム/白黒/49分 ※16mm

『生きていてよかった』写真

写真提供:日本ドキュメントフィルム

■監督:亀井文夫/撮影:黒田清己、瀬川浩/音楽:長沢勝俊/録音:奥山重之助、大橋鉄矢/編集:仁保春緒、守随房子
■解説:山田美津子

1955年の第一回原水爆禁止世界大会で被爆者救援運動の一つとして企画されたドキュメンタリー。「死ぬことは苦しい」「生きることも苦しい」「でも生きていてよかった」の三部構成。悲しみ、苦しみのなか人々はどのように生きる力をとりもどしたか。

9月4日(水) 〜10日(火)

飼育

1961年(S36)/パレスフィルムプロダクション/白黒/105分

『飼育』写真

©大島渚プロダクション

■監督:大島渚/原作:大江健三郎/脚本:田村孟/撮影:舎川芳次/美術:平田逸郎/音楽:真鍋理一郎
■出演:三國連太郎、小山明子、三原葉子、岸輝子、沢村貞子、山茶花究、戸浦六宏、ヒュー・ハード

昭和二十年の初夏、ある山村に米国の爆撃機が墜落。生き残りである黒人兵と村人たちとの異様なかかわりが描かれていく──。松竹退社後、独立系映画作家としての活動を模索していた大島渚監督が大江健三郎の芥川賞受賞作にいどむ。

9月8日(日) 〜10日(火)

女優

1956年(S31)/近代映画協会/白黒/93分 ○国立映画アーカイブ所蔵作品

『女優』写真

©国際放映

■監督・脚本:新藤兼人/原作:森赫子/撮影:宮島義勇/美術:丸茂孝/音楽:伊福部昭
■出演:乙羽信子、日高澄子、宇野重吉、小沢栄、東野英治郎、千田是也、御橋公、内藤武敏、殿山泰司

母の手びきで女優となったヒロインは、やがて花形スタアとなり、波乱の道のりをたどる──。新派の世界を赤裸々に綴った女優・森赫子の自叙伝を映画化。単なる内幕暴露にとどまらず、激しい浮沈を経験した女の一生を真剣に追求した。

9月8日(日) 〜14日(土)

未来につながる子ら

1962年(S37)/共同映画社、群馬県教職員組合/白黒/80分 ※16mm

『未来につながる子ら』写真

■監督・脚本:木村荘十二/脚本:山形雄策、西村勝巳、大内田圭弥/撮影:男沢浩/美術:小川宏/音楽:長沢勝俊
■出演:西島悌四郎、日恵野晃、木村俊恵、武内亨、島田屯、浜田寅彦、川上夏代

北関東のある小学校。ここでは皆の心が通いあい、実に解放的な雰囲気。いよいよ新学年が始まって、町から転校生と新任教師がやってきた──。戦後、児童映画にとりくんできた木村荘十二監督が、実在の一小学校をモデルに映画化したもの。

9月8日(日) 〜14日(土)

五匹の紳士

1966年(S41)/松竹、俳優座/白黒/89分

『五匹の紳士』写真

©1966 松竹株式会社

■監督・脚本:五社英雄/脚本:大野靖子/撮影:酒井忠/美術:入野達弥/音楽:佐藤勝
■出演:仲代達矢、平幹二朗、桑野みゆき、田中邦衛、井川比佐志、中谷一郎、岩崎加根子、川口敦子、中村たつ、天本英世

交通事故をおこして服役中の元エリート会社員が、ムショ仲間からやばい仕事をもちかけられ、出所後は“殺し屋”として人生の裏街道を歩むように──。俳優座・松竹の提携で、仲代達矢、平幹二朗、田中邦衛ら俳優座演技陣がずらり。

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