『暁の脱走』写真

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5月17日(日) 〜19日(火)

暁の脱走

1950年(S25)/新東宝/白黒/110分

■監督・脚本:谷口千吉/原作:田村泰次郎/脚本:黒澤明/撮影:三村明/美術:松山崇/音楽:早坂文雄
■出演:山口淑子、小沢栄、伊豆肇、清川荘司、柳谷寛、利根はる恵、若山セツコ

敗戦間近の中国中部戦線を舞台に、慰問団の歌手・春美(山口)と上等兵・三上(池部)の悲恋を描いた力作。日本軍への痛烈な批判を込めてダイナミックに演出。実人生でも戦争に深く翻弄された池部良と山口淑子の熱演が光る一篇。

『33号車應答なし』写真

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5月17日(日) 〜23日(土)

33号車應答なし

1955年(S30)/東宝/白黒/92分

■監督・脚本:谷口千吉/脚本:池田一朗/撮影:山田一夫/美術:阿久根巖/音楽:芥川也寸志
■出演:志村喬、司葉子、根岸明美、平田昭彦、河内桃子、土屋嘉男、中北千枝子、沢村いき雄

クリスマスイブの夜、パトカーで巡回中の警察官・村上(池部)と原田(志村)は思わぬ殺人事件に遭遇する──。浮かれた街の裏にある暗い世相の断面を浮き彫りにしたサスペンス映画の秀作で、池部良の泥まみれの壮絶なアクションシーンもみもの。

『妖星ゴラス』写真

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5月17日(日) 〜23日(土)

妖星ゴラス

1962年(S37)/東宝/カラー/88分

■監督:本多猪四郎/特技監督:円谷英二/原作:丘美丈二郎/脚本:木村武/撮影:小泉一/美術:北猛夫、安倍輝明/音楽:石井歓
■出演:上原謙、志村喬、白川由美、水野久美、平田昭彦

近未来の世界で、地球の約六千倍の引力を持つ妖星・ゴラスが地球に接近。激突まであと二年。人類の危機を救うべく、いざ立ち向かう──。池部良は宇宙物理学会の博士役。壮大なミニチュアセットによる特撮シーンが圧巻のスペクタクルSFムービー。

『裸の町』写真

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5月20日(水) 〜26日(火)

裸の町

1957年(S32)/東京映画/白黒/113分

■監督:久松静児/原作:真船豊/脚本:八住利雄/撮影:玉井正夫/美術:小島基司/音楽:池野成
■出演:淡島千景、森繁久彌、杉村春子、志村喬、浪花千栄子、淡路恵子、山茶花究、左卜全

お人好しのレコード店の主人(池部)が狡猾な高利貸(森繁)に騙されてしまう。だが、その高利貸もまた…。お金をめぐる庶民の狂騒を赤裸々に描いた作品で、池部良は浮世離れした優男を演じる。夫に翻弄される妻たちのドラマも興を添える一篇。

『アンコールワット物語 美しき哀愁』写真

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5月20日(水) 〜26日(火)

アンコールワット物語 美しき哀愁

1958年(S33)/連合映画/カラー/94分

■監督・原作・脚本:渡辺邦男/撮影:渡辺孝/美術:北川恵笥/音楽:斎藤一郎
■出演:安西郷子、山口淑子、雪村いづみ、田崎潤、山田真二、青山京子、ロウ・ウォイ、田中春男、東野英治郎

カンボジア版「ローマの休日」風のメロドラマ。素性を隠して街へ出た王女コラット(安西)は、戦中、カンボジアへ駐留していた少尉(池部)と再会。楽しいひとときを過ごすが──。南国情緒あふれるアンコールワットや市街の風景も楽しめる。

『坊っちゃん』写真

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5月24日(日) 〜30日(土)

坊っちゃん

1953年(S28)/東京映画/白黒/111分

■監督:丸山誠治/原作:夏目漱石/脚本:八田尚之/撮影:山崎一雄/美術:島康平/音楽:渡辺浦人
■出演:岡田茉莉子、森繁久彌、小沢栄、小堀誠、瀬良明、多々良純、浦辺粂子、藤間紫

四国松山の中学校に赴任した江戸っ子教師と現地の人々との応酬を描いた夏目漱石原作の文芸篇。赤シャツの森繁、マドンナの岡田茉莉子など、本作の魅力はなんといっても芸達者な俳優らの適役ぶり!池部良も大好きな出演映画のひとつと語る。

『戦争と平和』写真

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5月24日(日) 〜30日(土)

戦争と平和

1947年(S22)/東宝/白黒/100分

■監督:山本薩夫、亀井文夫/脚本:八住利雄/撮影:宮島義勇/美術:河東安英/音楽:飯田信夫
■出演:岸旗江、伊豆肇、菅井一郎、島田敬一、藤間房子、谷間小百合、立花満江、田中筆子

夫・健一(伊豆)が戦死との知らせを受けた町子(岸)は、幼馴染の康吉(池部)と再婚。だが夫は中国人に助けられ、生きていた──。戦後間もない頃の日本社会の悲劇を描き出した作品。池部良は戦争による心の傷から精神を病む男を力演している。

『早春』写真

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5月27日(水) 〜6月2日(火)

早春

1956年(S31)/松竹大船/白黒/144分

■監督・脚本:小津安二郎/脚本:野田高梧/撮影:厚田雄春/美術:浜田辰雄/音楽:斎藤高順
■出演:淡島千景、岸恵子、高橋貞二、浦辺粂子、笠智衆、山村聰、杉村春子、加東大介、藤乃高子

結婚八年目、いつしか会話が無くなった夫婦に起こった、ある事件──。小津の厳しい演技指導に耐え、会社生活や家庭など、人生にぼんやりと迷いを抱く中年男性を、清潔さを失わない明るくわびしい演技で好演。池部良の代表作のひとつ。

『恋化粧』写真

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5月27日(水) 〜6月2日(火)

恋化粧

1955年(S30)/東宝/白黒/82分 

■監督:本多猪四郎/原作:今日出海/脚本:西島大/撮影:飯村正/美術:北辰雄/音楽:仁木他喜雄
■出演:越路吹雪、岡田茉莉子、青山京子、小泉博、藤原釜足、千葉信男、中北千枝子

生粋の下町っ子・力彌(池部)は戦争で行方不明となった初恋の人(岡田)と偶然再会。幼馴染の芸者(越路)との間で揺れ動き…。すれ違う恋ごころを綴った優しい味わいのメロドラマ。池部良は隅田川を行き来するポンポン蒸気船の船長という役どころ。