蔵出し銀幕大歌舞伎｜作品解説２／ラピュタ阿佐ケ谷

■ 作品解説１ / ２ / ３

『女殺し油地獄』写真

(c)東宝

12月20日(水) ～26日(火)

女殺し油地獄

1957年（S32）／東宝／カラー／99分

■監督：堀川弘通／脚本：橋本忍／原作：近松門左衛門／撮影：中井朝一／美術：河東安英／音楽：宅孝二　■出演：中村扇雀、中村鴈治郎、香川京子、新珠三千代、山茶花究、三好栄子

江戸時代中期。河内屋の一人息子・与兵衛は、遊女に入れあげ無理な借金を重ねたあげく、心やさしい豊島屋の女房・お吉を手にかけてしまう―。凄絶なラストがあまりにも有名な近松門左衛門の世話もの『女殺油地獄』を映画化。扇雀、鴈治郎の父子共演がみもの。

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12月24日(日) ～30日(土)

元禄忠臣蔵前篇

1941年（S16）／興亜映画／白黒／112分

■監督：溝口健二／脚本：原健一郎、依田義賢／原作：真山青果／撮影：杉山公平／美術：水谷浩　■出演：河原崎長十郎、中村翫右衛門、河原崎国太郎、嵐芳三郎、三浦光子

江戸城松の廊下で吉良上野介に斬りかかった赤穂藩主・浅野内匠頭は、即時切腹、お家取り潰しと決まった。その報を受けた家老・大石内蔵助は、最後の評定の席で藩士たちに仇討の決心を打ちあける…。原作は真山青果の『元禄忠臣蔵』。細部にいたるまで厳密な時代考証がなされ、特に原寸大に再現された松の廊下は圧巻。

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12月24日(日) ～30日(土)

元禄忠臣蔵後篇

1942年（S17）／松竹京都／白黒／107分

■監督：溝口健二／脚本：原健一郎、依田義賢／原作：真山青果／撮影：杉山公平／美術：水谷浩　■出演：河原崎長十郎、中村翫右衛門、河原崎国太郎、高峰三枝子

忠臣蔵につきものの“討入り”シーンがないことで知られる後篇。お家再興の望みがないことを知った大石内蔵助は、覚悟を新たにし江戸に向かう。恨みの日から一年半あまり、ついに忠義の報われる日がやってきた―。本懐を遂げた浪士たちが、切腹の日を迎えるまでを描く。

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12月27日(水) ～30日(土)、1月3日(水) ～6日(土)

鏡山誉の女仇討

1957年（S32）／新東宝／白黒／78分

■監督：並木鏡太郎／脚本：丸谷剛、鏡二郎／撮影：平野好美／美術：朝生治男／音楽：西梧郎　■出演：日比野恵子、筑紫あけみ、天城竜太郎、中村竜三郎、津路清子、松浦浪路

歌舞伎の名狂言『鏡山旧錦絵』の映画化。松平家では、局の岩藤と家老の弾正がお家のっとりを画策していた。岩藤は姫の信任厚い中老の尾上失脚をはかり、尾上はその罠にかかって自害してしまう。それを知った尾上の部屋子・お初は恨みを果たすべく、一味の陰謀を晴らしていく。

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『娘道成寺～蛇炎の恋』写真

(c)「娘道成寺～蛇炎の恋」製作委員会

12月27日(水) ～30日(土)、1月3日(水) ～27日(土)

娘道成寺～蛇炎の恋

2003年（H15）／『娘道成寺～蛇炎の恋』製作委員会／カラー／110分

■監督・脚本：高山由紀子／脚本：たかやまなおき／撮影監督：加藤雄大／美術監修：西岡善信／音楽：松尾和之　■出演：中村福助、牧瀬里穂、風間トオル、須賀貴匡、真矢みき、岸部一徳、中村児太郎、峰岸徹、毬谷友子、城火呂絵、ミッキーカーチス

朝靄のなか「娘道成寺」の艶やかな衣装をまとった女が高層ビルの屋上から身を踊らせる―。双子の妹の謎の死を探るため、姉の遥香は、妹の師匠である当代一の女形・富太郎に接近する…。歌舞伎舞踊の大曲『京鹿子娘道成寺』をモチーフに、日本の美と究極の愛を追求した幻想的なラブストーリー。映画初主演の女形スター・九代目中村福助が、京都南座や霊場高野山で踊りを披露。クライマックスで、高野山にそびえたつ朱塗りの根本大塔正面を背景に、純白の衣装に身を包み躍るシーンはまさに圧巻。

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『ひばりの三役競艶雪之丞変化』写真