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ラピュタ阿佐ヶ谷
加藤泰 抒情と憤怒 2004年10月3日[日]ー11月13日[土]|ラピュタ阿佐ヶ谷

作品解説1 / 2 / 3 / 4

真田風雲録

(c)東映
真田風雲録
1963年(S38)/東映京都/カラー/91分
■原作・脚本:福田善之/脚本:小野竜之助、神波史男/撮影:古谷伸/美術:井川徳道/音楽:林光  ■出演:中村錦之助、渡辺美佐子、ジェリー・藤尾、大前釣、常田富士男、ミッキー・カーチス

福田善之の戯曲から安保挫折世代の心情を投影した型破りなミュージカル調時代劇。あまりにも突飛な出来で興行的には大失敗。六日間で上映を中止する小屋も現れたといういわくつきの作品。  

昭和おんな博徒

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昭和おんな博徒
1972年(S47)/東映京都/カラー/91分
■脚本:鳥居元宏、本田達男/原作:藤原審爾/撮影:古谷伸/美術:石原昭/音楽:木下忠司 ■出演:江波杏子、松方弘樹、嵐寛寿郎、水島道太郎、汐路章、渡辺文雄、天知茂、松平純子

相思相愛のやくざを殺された女が、自分もやくざになって仇を次々殺していく…。藤純子引退後、ポスト藤を模索していた東映が、大映から江波杏子を招いて撮りあげた。加藤泰、東映時代最後の作。  

炎の城

(c)東映
炎の城
1960年(S35)/東映京都/カラー/99分
■脚本:八住利雄/撮影:吉田貞次/美術:吉村晟/音楽:伊福部昭 ■出演:大川橋蔵、大河内伝次郎、高峰三枝子、明石潮、黒川弥太郎、薄田研二、三田佳子、坂東吉弥、伊沢一郎

瀬戸内海に臨む王見城。若君・正人が明国に留学している間に、城主である父は伯父に殺され、城は支配されていた…。殺された父の仇を討つ若者の物語で、『ハムレット』を豪快に翻案した時代劇。  



みな殺しの霊歌
1968年(S43)/松竹/白黒/91分
■製作:沢村国男/脚本:三村晴彦/撮影:丸山恵司/美術:森田郷平/音楽:鏑木創 ■出演:佐藤允、倍賞千恵子、応蘭芳、沢淑子、菅井きん、松村達雄、中原早苗

加藤泰には珍しい現代劇。佐藤允扮する主人公が五人の有閑夫人を次々と殺していく。なぜ、彼はむごい殺しを繰り返すのか…。徹底的につくりこまれたモノクロームの画面に展開される衝撃。  



怪談 お岩の亡霊
1961年(S36)/東映京都/白黒/94分
■脚本:加藤泰/原作:鶴屋南北/撮影:古谷伸/美術:桂長四郎/音楽:高橋半 ■出演:若山富三郎、沢村訥升、伏見扇太郎、桜町弘子、藤代佳子、尾上鯉之助、伊沢一郎、明石潮、吉川満子

『東海道四谷怪談』を映画化。いわゆる怪談としてではなく、徹底したリアリズムで、出世を狙う貧乏侍・伊右衛門の破滅していく様を描く。画面のすみずみまで冴え渡る、きめの細かい演出がみごと。  



人生劇場 青春・愛慾・残侠篇
1972年(S47)/松竹/カラー/167分
■製作:三嶋与四治/製作・脚本:野村芳太郎/脚本:三村晴彦、加藤泰/原作:尾崎士郎/撮影:丸山恵司/美術:森田郷平 ■出演:竹脇無我、田宮二郎、高橋英樹、渡哲也、倍賞美津子、香山美子、森繁久彌

小説家を志す青成瓢吉、任侠道に生きる飛車角、吉良常、宮川らの流転を描く大河ドラマ。男と女、そして青春を生きることの意味が、お得意の長廻し、ローアングルのカメラで情感たっぷりに描かれる。