9月28日(日)〜10月4日(土)
嵐を呼ぶ十八人
1963年(S38)/松竹京都/白黒/108分
■監督・脚本:吉田喜重/原案:皆川敏夫/撮影:成島東一郎/美術:大角純一/音楽:林光 ■出演:早川保、殿山泰司、根岸明美、三原葉子、浦辺粂子、芦屋雁之助、平尾昌章
瀬戸内海に面した造船所を舞台に、札つきの悪ったれ野郎どもが、働き、暴れまわりながらも生きぬく様を鋭く捉えた吉田喜重監督初期の傑作。酒場の娘・ノブに扮した香山美子が、若い獣のごとき社外工少年たちのなか、新鮮な魅力を放つ。
10月5日(日)〜11日(土)
三匹の侍
1964年(S39)/松竹京都、さむらいプロダクション/白黒/93分
■監督・脚本:五社英雄/脚本:阿部桂一、柴英三郎/撮影:酒井忠/美術:大角純一/音楽:津島利章 ■出演:丹波哲郎、平幹二朗、長門勇、桑野みゆき、木村俊恵、三原葉子、葵京子
人気TVシリーズを映画化した五社英雄監督の痛快娯楽時代劇。柴左近、桔梗鋭之助、桜京十郎の凄腕素浪人三匹が、悪政に苦しむ貧乏村にやってきたことから、正義の大殺陣にいたる――。百姓の娘・香山美子の力演は特筆もの。
10月12日(日)〜18日(土)
にっぽんぱらだいす
1964年(S39)/松竹大船/白黒/92分
■監督・脚本:前田陽一/撮影:竹村博/美術:森田郷平/音楽:山本直純 ■出演:ホキ徳田、加賀まりこ、加東大介、長門裕之、勝呂誉、益田喜頓、柳沢真一、浦辺粂子、中村雅子、岸輝子
終戦直後から売春防止法が施行されるまでの赤線を舞台に、そこに生きる女たちの姿をドライに、軽快に描いたもの。香山美子は、うぶな娘がプロ精神に徹した売れっ子娼婦となっていく様を、可憐かつしたたかに演じ、女優としての力量を発揮した。
10月19日(日)〜25日(土)
この声なき叫び
1965年(S40)/松竹大船/白黒/101分
■監督:市村泰一/脚本:柳井隆雄、石田守良、今井金次郎/原作:西村京太郎/撮影:小原治夫/音楽:小川寛興 ■出演:田村正和、倍賞千恵子、園井啓介、志村喬、笠智衆、信欣三、荒木道子
母親殺しの嫌疑をかけられた聾者の青年・晋一。香山美子扮する純真なバーの女給・幸子だけが、彼の無実を信じて奔走する――。西村京太郎の『四つの終止符』を、田村正和主演で映画化した異色のシリアスドラマ。
10月26日(日)〜11月1日(土)
侠勇の花道 ドス
1966年(S41)/松竹/白黒/83分
■監督:松野宏軌/脚本:高岩肇、堀内信、桜井義久/撮影:倉持友一/美術:森田郷平/音楽:鏑木創 ■出演:長門勇、田村正和、月形龍之介、菅原文太、佐々木功、高橋とよ、安部徹
大正末期から昭和初期にかけて、任侠街道を突っ走った男の波瀾万丈の物語。これまでにないシリアスな役柄を演じる長門勇。彼が想いを寄せるヒロイン・お菊には香山美子が扮する。クライマックスのド派手な立ち回りがみものの娯楽篇。
11月2日(日)〜8日(土)
命果てる日まで
1966年(S41)/松竹/白黒/89分
■監督:野村芳太郎/脚本:柳井隆雄、桜井義久、森崎東/撮影:川又 /美術:佐藤公信/音楽:木下忠司 ■出演:山口崇、生田悦子、倍賞千恵子、岩下志麻、桑野みゆき、尾崎奈々、加藤嘉
西陣織問屋の美しい令嬢、未来に夢を燃やす青年デザイナー、彼に身を捧げつくす洋裁店の縫い子。三人の男女が波乱の恋愛劇を繰りひろげる。野村芳太郎監督が、山口崇、香山美子、生田悦子を起用して撮りあげた本格メロドラマ。
11月9日(日)〜15日(土)
花の宴
1967年(S42)/松竹/カラー/92分
■監督:市村泰一/脚本:桜井義久、斎藤耕一/撮影:小杉正雄/美術:芳野尹孝/音楽:小川寛興 ■出演:中山仁、二木てるみ、早瀬久美、村松英子、長山藍子、清水将夫
音楽への情熱を抑えることができず、父の反対を押し切って東京音楽学校に入学した廉太郎。彼はあるパーティーが縁で、令嬢・絢子の家庭教師となる――。不世出の作曲家・滝廉太郎の半生を、愛と野望と苦悩の交錯のなかに描いたもの。
11月16日(日)〜22日(土)
江戸川乱歩の陰獣
1977年(S52)/松竹/カラー/117分
■監督・脚本:加藤泰/脚本:仲倉重郎/原作:江戸川乱歩/撮影:丸山恵司/美術:梅田千代夫/音楽:鏑木創 ■出演:あおい輝彦、若山富三郎、大友柳太朗、仲谷昇、野際陽子、加賀まりこ
美貌の人妻・静子のもとに一通の脅迫状が届く。差出人は変格派推理作家・大江春泥。怯えた彼女は同じく作家の寒川に助けを求めるが…。妖艶・香山美子の魅力炸裂!!乱歩の世界を絢爛たる映像美で描いた本格推理劇。