俳優 岸田森

2007年12月1日(土)〜2008年2月8日(金)

レイトショー 連夜9時より上映

岸田森が43歳という若さで逝去してからすでに25年。
しかし、あの独特の眼差し、声、存在感は、今もなお多くの人々を魅了してやみません。
伝説の個性派俳優・岸田森。その魅力に迫る9週間。

12月1日[土]―7日[金]

白昼の襲撃

1970年/東京映画/カラー/89分

■監督・脚本:西村潔/脚本:白坂依志夫/撮影:黒田徳三/美術:小島基司/音楽:日野皓正
■出演:黒沢年男、高橋紀子、緑魔子、殿山泰司、出情児、レックス・ヒューストン、石井くに子

西村潔の傑作ハードボイルド・アクション。一丁の拳銃を手にした青年が誤って大学生を射殺。暴力団幹部に拾われた彼は、やがて組織の中で成りあがっていく。岸田森はインテリやくざ・鳴海役。親分の忠実な手下を装っているが、実は…。  

『白昼の襲撃』写真

(c)東宝

12月8日[土]―14日[金]※20:30開映

曼陀羅

1971年/実相寺プロ、ATG/カラー/135分

■監督:実相寺昭雄/脚本:石堂淑朗/撮影:稲垣涌三/美術:池谷仙克/音楽:冬木透
■出演:清水紘治、森秋子、田村亮、桜井浩子、若林美宏、草野大悟、花柳幻舟

農耕とエロチシズムを柱としたユートピアの実現をはかる奇妙な集団。そこへ四人の男女学生が紛れ込む…。大胆な性描写が話題となり、当時は“芸術ポルノ”と騒がれた実相寺昭雄の長篇第二作。集団のリーダー・真木に岸田森。  

『曼陀羅』写真

(c)ATG

12月15日[土]―21日[金]

TV作品 ※16mmでの上映

帰ってきたウルトラマン(第35話) 残酷!光怪獣プリズ魔

1971年12月3日放映/円谷プロダクション/カラー/25分

■監督:山際永三/脚本:朱川審(岸田森)
■出演:団次郎、根上淳、池田駿介、三井恒、川口英樹

光怪獣プリズ魔登場!あらゆる光を吸収してしまう怪獣に、ウルトラマンの決め技・スペシウム光線は通用するのか?!怪獣攻撃部隊MATはこの難敵に対し決死の作戦を敢行する…。レギュラー出演者でもある岸田森が脚本を担当。

ファイヤーマン(第12話) 地球はロボットの墓場

1973年3月25日放映/円谷プロダクション/カラー/25分

■監督:大木淳/脚本:岸田森
■出演:誠直也、平泉征、睦五郎、栗原啓子

怪獣ティラザウルス登場!そして、地球侵略を企むバローグ星人の恐ろしい計画が判明する…!円谷プロが創立十周年を記念して製作した特撮TVシリーズの一篇。岸田森の描く独特な世界観と、味わい深い演技に注目。

怪奇大作戦(第25話) 京都買います

1969年3月2日放映/円谷プロダクション/カラー/25分

■監督:実相寺昭雄/脚本:佐々木守
■出演:勝呂誉、原保美、小林昭二、松山省二、小橋玲子、斎藤チヤ子、岩田直二

円谷プロ製作の特撮怪奇犯罪ドラマ『怪奇大作戦』より、最高傑作と名高い第25話を。京都の街で国宝級の仏像が次々と消失。捜査に乗りだしたSRI(科学捜査研究所)の牧は、そこで仏像の美に心奪われた女・美弥子と出会う…。

 

12月22日[土]―28日[金]

修羅雪姫 怨み恋歌

1974年/東京映画/カラー/89分

■監督:藤田敏八/脚本:長田紀生、大原清秀/原作:小池一夫、上村一夫/撮影:鈴木達夫
■出演:梶芽衣子、原田芳雄、伊丹十三、吉行和子、南原宏治、安部徹、山本麟一

無実の罪で惨殺された父母の仇を討ち、凶悪犯として死刑判決を受けた雪。しかし奇妙な運命の悪戯から政治的混乱に巻き込まれていく…。岸田森扮する恐怖の特警長官が何とも強烈で、徹底的な悪役ぶりとその死に様はみごと。  

『修羅雪姫 怨み恋歌』写真

(c)東宝

1月5日[土]―11日[金]

鬼輪番

1974年/東宝、国際放映/カラー/86分

■監督:坪島孝/脚本:小川英、石川孝人/原作:小池一夫、やまさき拓味/撮影:市原康至
■出演:近藤正臣、荒牧啓子、峰岸隆之介、水谷豊、高峰圭二、森山周一郎、佐藤慶、藤巻潤

徳川泰平の世を守るため選び抜かれた忍者、公儀隠密「鬼輪番」。苛酷な修業を終えた五人の若者達に、早速、任務が与えられた――。小池一夫・作、やまさき拓味・画の同名劇画を映画化。物語の鍵を握る男・玄海に岸田森。  

『鬼輪番』写真

(c)東宝

1月12日[土]―18日[金]

おんな極悪帖

1970年/大映京都/カラー/84分

■監督:池広一夫/脚本:星川清司/原作:谷崎潤一郎/撮影:梶谷俊男/音楽:渡辺岳夫
■出演:安田道代、田村正和、佐藤慶、小山明子、小松方正、山本麟一、芦屋小雁、早川雄三

体を武器に、女郎から大名の側室にまで成りあがった女、お銀の方。今度は奥方毒殺を目論むが…。谷崎潤一郎の『恐怖時代』を映画化。狂気の大名・岸田森のキレた笑い声、そして、やっぱり死に際の演技が印象的な一篇。  

『おんな極悪帖』写真

(c)角川映画

1月19日[土]―25日[金]

子連れ狼 三途の川の乳母車

1972年/勝プロダクション/カラー/85分

■監督:三隅研次/原作・脚本:小池一夫/原作:小島剛夕/撮影:牧浦地志/美術:内藤昭
■出演:若山富三郎、富川昌宏、松尾嘉代、小林昭二、大木実、新田昌玄

残酷描写満載のアクション時代劇“子連れ狼”第二作。息子・大五郎を乳母車に乗せ旅を続ける拝一刀が、別式女八人衆や凄腕用心棒三兄弟と血みどろの闘いを繰り広げる。仇役三兄弟(大木、新田、岸田)との対決がみもの。  

『子連れ狼 三途の川の乳母車』写真

(c)東宝

1月26日[土]―2月1日[金]

黒薔薇昇天

1975年/日活/カラー/73分

■監督・脚本:神代辰巳/原作:藤本義一/撮影:姫田真佐久/美術:横尾嘉良
■出演:谷ナオミ、芹明香、東てる美、山谷初男、高橋明、庄司三郎、谷本一

ブルーフィルム作りに涙ぐましい情熱を注ぐ男達の悲喜こもごもを描く。岸田森としては二本目の日活ロマンポルノ出演作で、「尊敬する大島渚はんとか今村昌平はん」のように芸術の高みを目指す監督・十三を快(怪)演している。  

『黒薔薇昇天』写真

(c)日活

2月2日[土]―8日[金]

呪いの館 血を吸う眼

1971年/東宝/カラー/82分

■監督:山本迪夫/脚本:小川英、武末勝/撮影:西垣六郎/美術:育野重一/音楽:真鍋理一郎
■出演:藤田みどり、江美早苗、高橋長英、大滝秀治、高品格、松下達夫

怪奇ロマン“血を吸う”シリーズ第二作。少女時代の恐ろしい幻想に悩まされる秋子だったが、それはある日を境に現実のものとなって彼女を襲う…。魅力全開、岸田森が熱演する吸血鬼の異様な迫力は素晴らしいの一言。  

『呪いの館 血を吸う眼』写真

(c)東宝

料金

一般…1,200円 シニア・学生…1,000円 会員…800円 水曜サービスデー…1,000円均一

インフォメーション

●連夜1回のみ上映
●チケットは当日10時15分より販売致します。定員48名。
●上映開始後10分を過ぎてのご入場はお断りさせていただきます。
●作品によって画面、音声が必ずしも良好でない場合がございますのでご了承下さい。

※レイトショーは12月29日[土]〜1月4日[金]休映いたします。