長編ドキュメンタリー映画「こどもこそミライ」

「風のなかで むしのいのち くさのいのち もののいのち」のスタッフが、すべてのおとなに贈る子どもが主役の感動の知られざる保育の世界!

こどもこそミライ まだ見ぬ保育の世界 84分/カラー/2013年/日本 同時上映『屋敷林の手入れと子どもたち(中瀬幼稚園)』(12分)

2013年11月10日(日)〜11月23日(土)連日10:30より1回のみ上映
ラピュタ阿佐ヶ谷

※11月10日(日)・16日(土)・17日(日)・23日(土)は13:30の回あり
(場所:アート・アニメーションのちいさな学校劇場

【トークイベントのお知らせ】

11月23日(土)
10:30『こどもこそミライ』上映後(場所:ラピュタ阿佐ヶ谷)
13:30『こどもこそミライ』上映前(場所:アートアニメーションのちいさな学校劇場)

ゲスト:柴田愛子さん、青山誠さん(りんごの木)、筒井勝彦監督

■ 解説

「きみたちこそ未来、みんなで手をつなぐともっと大きくなるよ!」
都心の一角にある幼稚園の子どもたちを映画にした「風のなかで、むしのいのち くさのいのち もののいのち」のスタッフが再び子どもと保育をテーマに映画をつくりました。今すべてのおとなに贈る、泣いて笑ってちょっぴり切ない、 子どもたちの園での日常を追って、新しい保育のかたちを問う、感動の子どもドキュメンタリーの誕生です。
本作に登場する3つの園は、子どもを主役とした、子どもに寄り添う独自の幼児教育を実践しています。それは「人を育てる」というテーマに真摯に向き合った情熱と自信にあふれた保育です。
そのユニークで個性的な3つの園のありのままの日常を通して「子どもは本当は何を望んでいるのか、おとなたちはいま子どもに何をすべきなのか」を感じとって下さい。

■ 監督からのメッセージ

《すばらしき子どもの世界を原点に》

いまこの瞬間をありったけの力で生きている子どもたちの姿を"見て 感じて 体感して"いただくことで、保育者はもちろん、多くの大人たちが子どもたちと真摯に向き合い"子どもの未来"を考えるきっかけになることを祈りながらこの映画を製作しました。
この映画でほんとうにお伝えしたいことは、ここで取り上げた保育が良いとか悪いとかではなく、もう一度、子どもを原点にして"人を育てる"とはどういうことなのか考えていただきたいということです。
"子どもが子どもらしくあるために"いま私たち大人がすべきことを一緒に考えてみませんか?
つぎはわれわれ大人たちが、りんごの木の子どものミーティングさながらに話し合う番です。
すべては"子どもの未来"のために…

■ 内容

横浜にある「りんごの木」では、その日に園でおこったさまざまな出来事をテーマに子どもたちが自分の言葉で話し合います。一生懸命話し合って、心のもやもやを出し合って、結論はすぐにでないけど、子どもたちは考えます。
ここにはまったく新しい保育のかたちがあります。

「森のようちえんピッコロ」は、山梨の森の中にあります。この園の子どもたちは一日中、自然のふところに抱かれて全力を出しきって遊んでいます。それは子ども本来の姿であり、まさに人間の原点をみるようで、わたしたちに自然と人間のつながりの大切さをもう一度気づかせてくれます。

大阪の「保育所聖愛園」はインクルーシブ保育を実践している園です。インクルーシブ保育とは、ハンディのある子もない子もみんな一緒に育ち合う保育のことです。この園の子ども同士の助け合いの姿をぜひご覧ください。そしてその保育の現場に存在する、一片の詩情に胸をふるわせてください。

■ 作品DATA

84分/カラー/2013年/日本
監督:筒井勝彦
プロデューサー:筒井勝彦 秋葉清功 佐舗和生
撮影:秋葉清功 山口正芳 石崎俊一
編集:筒井勝彦(オフィスハル編集・ミキシングルーム)
音楽:近藤久美子ほか
企画:小学館『新 幼児と保育』編集部 宮川勉 オフィスハル 筒井勝彦
制作:筒井厚
製作:オフィスハル
配給:「こどもこそミライ」上映委員会

【公式サイト】
http://kodomokosomirai.com

■ 料金

[当日]
一般…1200円 シニア・学生…1000円 小人・会員…800円
※水曜サービスデー…1000円均一
[前売]
一般…1000円 劇場窓口にて販売中
  • ● チケットは当日10時15分より販売致します。定員48名。
  • ● 上映開始後10分を過ぎてのご入場はお断りさせていただきます。

■■■推薦文■■■

※タイトルをクリックすると文章が表示されます。

こどもの「育つ力」を信じる  絵本作家 いわむらかずお
映画「こどもこそミライ」には、こどもたちと真摯に向き合う保育者たちが登場する。
彼らに共通するのは、こどもたちが持つ「育つ力」を心から信じていることだ。
教育は、指導者の思う方向へこどもたちを導くのではなく、こどもたちの持っているさまざまな能力を引き出す手助けをすることだと改めて気づかせる。
こどもたちが感情をぶつけあいながら議論する場面は迫力がある。
心を乱しながらも、自らの思いを言葉にしようとする幼児。
少しずつ背後にあるこども同士の関係や心の推移が見えてくる。
我慢強く待つ保育者の姿が印象的だ。
保育に関わる人びとはもちろん、一般家庭のおとうさんおかあさんなど、こどもと未来に関わる多くの人びとに見てほしい映画だ。
3つの園の方々の勇気に拍手  中瀬幼稚園園長 井口佳子
今、それぞれの園が、いろいろな保育の方法を模索しているのが現状であり、いろいろな保育の形態がある。
この映画の舞台となる3つの園の方々が、ある程度の批判を受けることも覚悟して、撮影を承諾なさったこと、その勇気にまず拍手を送りたい。
5才児の話し合い、自然とのつき合い方、ひとつのことをやり遂げること、どれも日常的であるが、重いテーマである。
映像の中で子どもたちが、大人顔負けに、生き生きと子どもを演じている。
そして、カメラは彼らの息づかいを実によく捉えている。
これは年代を越えて、いろいろな方々に見ていただきたい映画である。
子どもとは何か、幼児時代は、長い一生の中で、どういう意味があるのか、そこにもっと目が向けられれば、子どもの未来は今より少しはよくなるように思う。
子どもが原点  聖心女子大学教授 河邉貴子
この映画には3つの保育現場の、たくましい子ども達が登場する。
一つ目は子どもの心に寄り添う保育。子ども達が自分の言葉で気持ちを出し合う。
語り合いは迷走し泣き出すマユチンが、仲立ちのコトバをかける保育者に「どんどんかんたんに口出ししてほしくない」と絞り出す。大人と子どもの強い信頼関係が透けて見える。
二つ目の保育は森をフィールドにして自分で考える子どもを育てる保育。
手作りシーソーの板が当たって泣く年少の子どもを、年長の子どもが自然に介抱し慰める。自分で判断して行動することの積み重ねの姿である。
三つ目の保育は障害のある子どもと共に育ち合う保育。
雨の登山のゴールの場面、最後の坂道を大人の手をふりほどき、よろけそうな足取りで仲間に向かってかけだすマイコ。揺れるレインコートの背中に仲間と共に暮らす喜びが溢れている。
子ども達がいかに大きな力を秘めているかは、大人による雄弁な解説よりも、子どもの姿やコトバが物語っている。
保育の細かい部分にはいろいろと意見が出るだろう。共感できる部分と、考えさせられる部分が確かにある。それはここからみんなで議論しあえばいい。しかし、それらを超えて、まずは自分の頭で考え、行動する子どもを育てる保育に拍手を送ろう。
「子どもが原点」という保育姿勢に!
素晴らしい!これこそ教育だ  映画評論家 佐藤忠男
いま、さまざまな保育施設で、こんなに先進的な児童教育が行われていると知って、驚いたし、面白かったし、感動した。
そこではまず、子どもたちに存分に喋らせる。それが喧嘩になっても、頭から止めることは避ける。
それよりまず、先生たちも子どもたちも集まって、双方の言い分をよく聞こうとする。
そしてその言い分に意見を言う。助言はするが頭ごなしにきめつけることは避ける。
喧嘩する子ども同士が、互いに言いたいことを言ったあとは、ときには小突き合ったあとでも、こだわりなく笑って一緒に遊んでいる。素晴らしい!なるほどこれこそ教育だ。
筒井勝彦監督と秋葉清功カメラマンは、前作の「風のなかでむしのいのちくさのいのちもののいのち」にひきつづき、さらに進んで素晴らしい仕事をした。

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