10月3日(日) 〜5日(火)

柳生旅日記 竜虎活殺剣

1960年(S35)/松竹京都/白黒/89分

■監督:萩原遼/脚本:高岩肇/撮影:服部幹夫/美術:川村芳久/音楽:山田栄一
■出演:森美樹、川口京子、宇治みさ子、倉田爽平、花菱アチャコ

近衛が生涯の当り役の一つ、柳生十兵衛を演ずる松竹でのシリーズ二作目。この作品で近衛は「座頭市」より二年早く自ら編みだした“逆手斬り”を、しかも二刀で披露する。播州津の浦に潜入した十兵衛が、幕府転覆の陰謀に挑む。

10月3日(日) 〜9日(土)

江戸遊民傳

1959年(S34)/松竹京都/白黒/104分

■監督:萩原遼/脚本:三村伸太郎、山中貞雄/撮影:服部幹夫/美術:水谷浩/音楽:米山正夫
■出演:松本錦四郎、宇野重吉、瑳峨三智子、青山京子、沢村国太郎、山茶花究

山中貞雄の名作『河内山宗俊』のリメイク。江戸の無頼漢、数寄屋坊主の河内山宗俊(近衛)とその一味は、無垢な少女(青山京子、オリジナルでは原節子)を救うべく、弊履のごとく命をなげうつ。近衛の宗俊は貫禄十分。

『獄門坂の決斗』写真

(c)東映

10月3日(日) 〜9日(土)

獄門坂の決斗

1960年(S35)/第二東映京都/白黒/73分

■監督:秋元隆夫/脚本:西山栄士/撮影:杉田正二/美術:前田清/音楽:富永三郎
■出演:花園ひろみ、三原有美子、藤田佳子、坂東吉弥、原健策、中村竜三郎、香川良介

1960年東映に入社した近衛は、併映作品専門の第二東映で主演作を連発。からみ役の層が厚い東映で近衛の殺陣はさらに輝きを増す。浪人・富士崎吟三郎(近衛)が、町娘の殺人から始まる複雑な事件の謎を解くミステリー時代劇。

『唄祭り赤城山』写真

(c)東映

10月6日(水) 〜12日(火)

唄祭り赤城山

1962年(S37)/東映京都/白黒/69分

■監督:深田金之助/脚本:高田宏治/撮影:羽田辰治/美術:富田次郎/音楽:高橋半
■出演:品川隆二、立川さゆり、北原しげみ、中田ダイマル、中田ラケット、堺駿二

後のテレビ作品『素浪人月影兵庫』『素浪人花山大吉』で名コンビと謳われた品川隆二と共演した娯楽編。近衛は松竹『赤城の子守唄』に次ぐ二度目の国定忠治役。代官を斬って赤城山に立てこもる、忠治と板割の浅太郎の友情と闘争。

10月6日(水) 〜12日(火)

巌流島前夜

1959年(S34)/松竹京都/白黒/76分

■監督:大曽根辰保/脚本:梅林貴久生/撮影:倉持友一/美術:大角純一/音楽:加藤三雄
■出演:森美樹、北上弥太朗、名和宏、小笠原省吾、幾野道子、佐乃美子、条ちづる

森美樹が宮本武蔵を演じる一篇。鳥羽・内藤家の剣術指南役、黒城玄蕃(近衛)は、京で吉岡一門を撃破してきた武蔵と出会う。剣客同志の深い友情で結ばれた二人は、七年後巌流島の決闘の前日に再会を果たす。そのとき玄蕃は?

10月10日(日) 〜12日(火)

大空の遺書

1941年(S16)/大都映画/白黒/44分 ※不完全

■監督:益田晴夫/脚本:鈴木重三郎、武蔵賛平/原作:間瀬一惠/撮影:富澤恒夫
■出演:琴糸路、本郷秀雄、水川八重子、大瀬惠二郎、佐久間妙子、都健太郎

戦時の統制下、大都もまた時局便乗の戦争映画を製作する。1937年に戦死した海軍のパイロット・間瀬平一郎(近衛)の半生を、未亡人の手記を原作に描く。近衛自身も翌年再応集、外地へ送られる。
○東京国立近代美術館フィルムセンター所蔵作品

『忍術千一夜』写真

10月10日(日) 〜12日(火)

忍術千一夜

1939年(S14)/大都映画/白黒/50分 ※16mm 活弁入りサウンド版 (弁士:加藤柳美)

■監督:大伴龍三/脚本:三品文雄/撮影:金森利之
■出演:水川八重子、クモイサブロー、大岡怪童、高原富士子

B級チャンバラ映画を多く製作し、当時の子供に支持された大都映画の典型的な忍術喜劇。ひょんなことから忍術虎の巻を手に入れた若侍・穴山新八(近衛)とその友人は、忍術を駆使して恋と冒険の旅に出る。後の夫人・水川八重子と共演。

『雲の剣風の剣』写真

(c)東映

10月10日(日) 〜16日(土)

雲の剣風の剣

1963年(S38)/東映京都/白黒/80分

■監督:河野寿一/脚本:結束信二/原案:北山信治郎/撮影:松井鴻/美術:川島泰三
■出演:松方弘樹、品川隆二、山城新伍、桜町弘子、三島ゆり子、原健策、星十郎

雲と風の二文字が刻まれた、浅間神社の宝剣・天地正大の剣を巡って事件が起こる伝奇時代劇。長男・松方弘樹と共演。浪人・牟礼大蔵(近衛)は家康の霊廟から宝剣を盗み出す。宝剣を追う群れの中に、若き剣客・浅間寛四郎がいた。