8月1日(日) 〜3日(火)

太陽の季節

1956年(S31)/日活/白黒/89分

『太陽の季節』写真

©日活

■監督・脚本:古川卓巳/ 原作:石原慎太郎/撮影:伊佐山三郎/美術:松山崇/音楽:佐藤勝
■出演:南田洋子、東谷暎子、岡田真澄、石原裕次郎、三島耕、佐野浅夫、清水将夫、坪内美詠子

酒とギャンブル、暴力と女遊び。自堕落な生活を送っている高校生が、銀座で拾った娘を弄んだ挙句、五千円で兄に売り飛ばす──。「太陽族」という流行語を生んだ石原慎太郎原作の映画化。のちに結婚することになる南田洋子と初共演。

8月1日(日) 〜7日(土)

才女気質

1959年(S34)/日活/白黒/87分

『才女気質』写真

©日活

■監督:中平康/原作:田口竹男/脚本:新藤兼人/ 撮影:山崎善弘/ 美術:千葉一彦/音楽:黛敏郎
■出演:轟夕起子、大坂志郎、葉山良二、中原早苗、渡辺美佐子、吉行和子

京都の老舗表具商一家に巻きおこる母と子のもつれあいを、コミカルかつシニカルに描いた傑作ホームコメディ。女丈夫・轟夕起子、気弱な亭主・大坂志郎、その子供たちに長門裕之、中原早苗と演技派が揃い、絶妙なアンサンブルをみせる。

8月1日(日) 〜7日(土)

麻薬3号

1958年(S33)/日活/白黒/92分

『麻薬3号』写真

©日活

■監督:古川卓巳/原作:五味康祐/脚本:松浦健郎/撮影:山崎善弘/美術:千葉一彦/音楽:小杉太一郎
■出演:南田洋子、白木マリ、大坂志郎、河野秋武、近藤宏、二本柳寛、柳谷寛

見知らぬ女性に人捜しを頼まれた赤新聞の記者が、麻薬中毒者の巣窟へ出入りしているうち、密売をめぐる争いに巻きこまれていく──。五味康祐原作の異色活劇。神戸暗黒街の雰囲気描写、長門裕之のアウトローぶり!

8月4日(水) 〜10日(火)

続清水港
※画面上のタイトルは再公開時の題「清水港 代参夢道中」

1940年(S15)/日活京都/白黒/90分 ※16mm

『続清水港』写真

©日活

■監督:マキノ正博/脚本:小国英雄/撮影:石本秀雄/美術:角井平吉/音楽:大久保徳二郎
■出演:片岡千恵蔵、広沢虎造、轟夕起子、瀬川路三郎、香川良介、志村喬、澤村國太郎、美ち奴

舞台「森の石松」の演出家が江戸時代へタイムスリップ。なんと自身が森の石松に、という奇想天外なSF 時代劇。映画一家に生まれ育った長門裕之は小学校へ入学してまもなく本作で銀幕デビュー、「澤村アキヲ」の芸名で子役として活躍する。

8月4日(水) 〜10日(火)

不道徳教育講座

1959年(S34)/日活/白黒/87分

『不道徳教育講座』写真

©日活

■監督・脚本:西河克己/原作:三島由紀夫/脚本:窪田篤人/撮影:横山実/美術:佐谷三平/音楽:黛敏郎
■出演:大坂志郎、月丘夢路、筑波久子、岡田真澄、信欣三、柳沢真一、清水まゆみ

殺人以外のあらゆる罪を犯した世にも不道徳な男が、獄舎生活から解放された日、自分に瓜二つの、それも「道徳教育界の権威」とすりかわる──。ブラックユーモアあふれる三島由紀夫の随筆集をドタバタ風俗喜劇に。登場人物、皆、不道徳。

8月8日(日) 〜10日(火)

銀心中

1956年(S31)/日活/白黒/99分 ○国立映画アーカイブ所蔵作品

『銀心中』写真

©日活

■監督・脚本:新藤兼人/原作:田宮虎彦/撮影:伊藤武夫/美術:丸茂孝/音楽:伊福部昭
■出演:乙羽信子、宇野重吉、殿山泰司、河野秋武、利根はる恵、北林谷栄、細川ちか子、菅井一郎

夫の戦死を知らされた理髪師の若妻は、彼女の元で働く青年と心を通わせるようになるが、突然、夫が復員してくる──。田宮虎彦原作。戦争に翻弄された男女三人の悲劇を、新藤兼人監督・乙羽信子のコンビで描く。長門裕之の繊細な魅力。

8月8日(日) 〜14日(土)

銀座の沙漠

1958年(S33)/日活/白黒/91分 ※16mm

『銀座の沙漠』写真

©日活

■監督:阿部豊/原作:柴田錬三郎/脚本:高岩肇、村野桂一/撮影:岩佐一泉/美術:坂口武玄/音楽:河辺公一
■出演:南田洋子、芦川いづみ、水島道太郎、大坂志郎、白木マリ、金子信雄、柳永二郎

銀座のキャバレー地下につくられた不思議な場所、人工沙漠。人身売買、麻薬、売春、さらに殺人……関西から流れてきたチンピラ・長門裕之と可憐な芦川いづみが裏社会の闇に飲みこまれていく。柴田錬三郎原作のフィルム・ノワール。

8月11日(水) 〜14日(土)、18日(水) 〜21日(土)

豚と軍艦

1961年(S36)/日活/白黒/108分

『豚と軍艦』写真

©日活

■監督:今村昌平/脚本:山内久/撮影:姫田真佐久/美術:中村公彦/音楽:黛敏郎
■出演:吉村実子、南田洋子、大坂志郎、中原早苗、小沢昭一、丹波哲郎、東野英治郎、山内明、加藤武、三島雅夫

基地の街・横須賀。米軍に寄生し、残飯を流用した養豚で荒稼ぎするヤクザ組織がやがて自滅するまで。『盗まれた欲情』『果しなき欲望』『にあんちゃん』と野心作を送りだしてきた今村昌平監督・長門裕之コンビの頂点をなす作品。

8月11日(水) 〜17日(火)

果しなき欲望

1958年(S33)/日活/白黒/100分

『果しなき欲望』写真

©日活

■監督・脚本:今村昌平/原作:藤原審爾/脚本:鈴木敏郎/撮影:姫田真佐久/美術:中村公彦/音楽:黛敏郎
■出演:渡辺美佐子、中原早苗、西村晃、殿山泰司、小沢昭一、加藤武

敗戦時、ある軍医が秘かに埋めた時価六千万円のモルヒネ発掘をめぐって、五人の男女が繰り広げる欲望の地獄絵図。そこに長門裕之演じる純情な失業青年も絡んで……渡辺美佐子、西村晃、殿山泰司ら悪党一味との対比がおみごと。

8月11日(水) 〜17日(火)

俺は情婦(おんな)を殺す

1958年(S33)/日活/白黒/53分

『俺は情婦(おんな)を殺す』写真

©日活

■監督:野口博志/原作:萩原秀夫/脚本:井田探、柳瀬観/撮影:松橋梅夫/美術:坂口武玄/音楽:加藤三雄
■出演:南風夕子、月玲子、水島道太郎、天草四郎、高品格、弘松三郎、雨宮節子

親分の身がわりで服役していた男が、女房を手ごめにされたと知り、出所したその足で復讐に向かう──。弟分の仕組んだ罠とも知らず、狂ったように血を求めるヤクザの男を迫真のカメラで描いた日活十八番のスリラー・アクション篇。

8月15日(日) 〜17日(火)

けものの眠り

1960年(S35)/日活/白黒/86分 ○国立映画アーカイブ所蔵作品

『けものの眠り』写真

©日活

■監督:鈴木清順/原作:菊村到/脚本:池田一朗/撮影:峰重義/美術:中村公彦/音楽:鏑木創
■出演:吉行和子、小沢昭一、芦田伸介、信欣三、草薙幸二郎、山岡久乃、楠侑子、下元勉、深江章喜

香港から帰国した謹厳実直な初老のサラリーマンが謎の失踪を遂げ、娘は社会部記者の恋人・長門裕之の手を借りてその消息をたどる──。菊村到の同名小説を鈴木清順監督がセミ・ドキュメンタリータッチで描いた異色のアクション映画。

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