レイトショー
「庶民の夢と欲望に寄り添った、エクセスフィルム35年の歩み Vol.1 エクセス作品を彩った魅惑の女優たち」

2024年3月2日(土)〜4月30日(火)連日21:00より
ラピュタ阿佐ヶ谷

エクセスフィルムの歴史は、日活ロマンポルノの終焉から始まった。当初は、成人映画の配給チェーンを引き継ぐ子会社としてスタートし、日活の流れを汲んだドラマ重視の映画を作るが、程なく、勢いを増すアダルトビデオへの対抗策として、映画の最初から最後まで、とにかく“カラミ”で押し通すという制作方針を打ち出す。この流れの中で、新田栄や浜野佐知、北沢幸雄、坂本太といったベテラン監督たちが、作品を乱打していった。 AVの人気女優をスクリーンに登場させたのもエクセスが先駆けであった。最盛期には、ピンク映画の出演料としては、当時破格の200万〜300万円のギャラで人気AV女優をキャスティングし観客を魅了した。エクセス映画のもう一つの特徴として上げられるのが女優の“初脱ぎ”重視である。各制作プロダクションには新人女優の発掘が求められ、AV女優であってもピンク映画には初出演の女優が主役を飾った。この事は、後に実力のある主演女優を育てられなかったとの反省も生むが、実に多彩な女優がエクセス映画の主演を飾った。今回は、エクセス映画の中でも女優が輝きを放ち、魅力的な作品をピックアップした。庶民のささやかな夢と欲望に寄り添った映画群がここにある。

【舞台挨拶】
3月8日(金)21:00『川奈まり子 牝猫義母』上映後
ゲスト:浜野佐知監督、山崎邦紀さん(脚本)

4月6日(土)21:00『不浄下半身 尼寺の情事2』上映後
ゲスト:北沢幸雄監督、なかみつせいじさん(俳優)

【上映作品】
『義母の長襦袢 淫らな匂い』『川奈まり子 牝猫義母』『女課長の生下着 あなたを絞りたい』『新妻下半身 わしづかみ』『肉屋と義母 うばう!』『ノーパンしゃぶしゃぶ 下半身接待』『㊙性犯罪 女銀行員・集団レイプ』『不浄下半身 尼寺の情事2』『巨乳熟女 本番仕込み』『おひとりさま 三十路OLの性』『小林ひとみ 抱きたい女、抱かれたい女』『人妻セカンドバージン 私を襲って下さい』

【上映日程】
3.2[土]-6[水]
義母の長襦袢 淫らな匂い
(改題:義母昇天 家庭内SEXとは?)

1996年(H8) /プロダクション鷹/カラー/57分
■監督・脚本:珠瑠美/撮影:伊東英男/照明:石部肇/編集:井上和夫/助監督:近藤英総
■出演:神代弓子、青山あずさ、林由美香、加藤健二、竹田雅則
ノーパン喫茶で一世を風靡し、1984年ロマンポルノ『イヴちゃんの花びら』でスクリーンデビューしたイヴ(神代弓子)は、エクセスでも15本の最多主演数を誇る。本作では、珠瑠美監督とのコンビで、若きイヴの姿が堪能できる。

3.7[木]-11[月]
川奈まり子 牝猫義母
(改題:けもの道 義母と間男)

2001年(H13)/旦々舎/カラー/60分
■監督:浜野佐知/脚本:山崎邦紀/撮影:小山田勝治/音楽:中空龍
■出演:川奈まり子、佐々木基子、風間今日子、久須美欽一、なかみつせいじ、柳東史
主演はAVの「義母シリーズ」で人気を誇った川奈まり子。浜野監督はこの映画の狙いを、男中心の家族制度をぶっ壊すようなピンク映画と語っている。浜野組常連の佐々木基子と風間今日子が脇を固め、乗りに乗った女優陣が痛快。

3.12[火]-16[土]
女課長の生下着 あなたを絞りたい
(改題:美人課長の我欲 上司も部下までも…)

1994年(H6)/ルーズフィット/カラー/60分
■監督:鎮西尚一/脚本:井川耕一郎/撮影:福沢正典/照明:石井保造
■出演:冴島奈緒、吉行由美、夏みかん、瀬上良一、多比良健
1985年にグラビアアイドルとしてデビューした冴島奈緒主演。監督の鎮西尚一は、ポップさとアーティスティックさが同居する、独特な世界感を醸し出す。脚本は後に監督も務める井川耕一郎。日活出身の福沢正典の撮影もカラフルで美しい。

3.17[日]-21[木]
新妻下半身 わしづかみ
(改題:新妻奴隷 強制愛撫)

1991年(H3)/獅子プロダクション/カラー/61分
■監督:佐藤寿保/脚本:五代響子/撮影:河中金美/照明:岩崎豊/編集:酒井正次
■出演:浅井理恵、中村京子、水鳥川彩、杉下なおみ、今泉浩一、佐野和宏
グラビアアイドルからAV女優に転身した浅井理恵。本作では、佐藤寿保監督の猟奇的な世界観の中で、アイドルのイメージとは真反対の不気味な存在感の、エキセントリックな少女を好演。佐野和宏の虚無感に満ちたニヒルな演技も印象的。

3.22[金]-26[火]
肉屋と義母 うばう!
2005年(H17)/ネクストワン/カラー/60分
■監督:松岡邦彦/脚本:黒川幸則/撮影:村石直人/照明:赤津淳一/編集:酒井正次
■出演:三東ルシア、しのざきさとみ、青山えりな、徳原晋一、那波隆史
80年代にロマンポルノで活躍した三東ルシア。一時期芸能界を引退していたが、2003年緊縛写真集を出版し復帰。本作は、復帰後唯一の映画出演作。大学講師役の三東ルシアが逞しい肉屋の男に惹かれていく様が官能的に描かれる。

3.27[水]-31[日]
ノーパンしゃぶしゃぶ 下半身接待
(改題:完全接待 無防備なパンティーで)

1998年(H10)/サカエ企画/カラー/60分
■監督:新田栄/脚本:岡輝男/撮影:千葉幸男/照明:高原賢一/助監督:加藤義一
■出演:風間ゆみ、林由美香、川島ゆき、内藤忠司、竹本泰史、一生
1997年のデビュー以来、40代となった現在も活動を続ける風間ゆみの唯一のピンク映画出演作品。新田栄はカラミの演出に定評があり、「観客の見たいもの」の追求を信条としていた。カラミ部分はカットも細かく撮影は長時間に及んだ。

4.1[月]-5[金]
㊙性犯罪 女銀行員・集団レイプ
(改題:美人銀行員を狙え! 異常レイプ)

1999年(H11)/フィルムハウス/カラー/61分
■監督:坂本太/脚本:有馬仟世/撮影:創優和/照明:小野弘文
■出演:平沙織、桜居加奈、永森シーナ、佐倉萌、竹本泰史、久須美欽一、平川ナオヒ、吉田祐健
デビュー時にバストに1億円の保険をかけたとして有名になった平沙織が主演。実際の銀行人質事件をヒントに、通常のエクセス作品の2倍の制作費がかけられた問題作。阿鼻叫喚の凌辱描写と強盗犯と銀行員達の鬼気迫る対決の展開にも注目。

4.6[土]-10[水]
不浄下半身 尼寺の情事2
(改題:ノーパン尼寺 熟れた茂み)

1998年(H10)/ナックジャパン/カラー/60分
■監督・脚本:北沢幸雄/撮影:図書紀芳/照明:渡波洋行/助監督:堀禎一
■出演:佐々木基子、里見瑤子、七月もみじ、杉本まこと、銀治、竹本泰史、乱孝寿
地方公務員から舞台女優、ストリッパーなどを経験し29歳でピンク映画デビューした佐々木基子。本作は、長い黒髪の剃髪シーンも衝撃的な佐々木基子の代表作。教え子と関係を持つ女教師と出家した尼僧との聖と俗のエロスの対比が生々しい。

4.11[木]-15[月]
巨乳熟女 本番仕込み
(改題:菊池エリ 熟女の時間で…イッて!)

1993年(H5) /獅子プロダクション/カラー/61分
■監督:橋口卓明/脚本:切通理作/撮影:下元哲/助監督:田尻裕司
■出演:菊池エリ、井上あんり、伊藤清美、伊藤猛、山口健三、中川あきら
ビデオの「シスターL」で人気を得た元祖アイドルAV女優菊池エリ。バブル時代の女性を象徴するようなボディコン姿が眩しい。当時、批評家として頭角を表し始めていた切通理作が脚本。エクセスでは数少ない、伊藤猛の出演も貴重。

4.16[火]-20[土]
おひとりさま 三十路OLの性
2008年(H20) /ネクストワン/カラー/60分
■プロデューサー:秋山兼定/監督・脚本:工藤雅典/撮影:井上明夫/編集:早野亮/音楽:たつのすけ
■出演:友田真希、寧々、藍山みなみ、那波隆史、飯島大介
村上春樹の小説『アフターダーク』に触発され監督自身が脚本を書いた本作は、暗い退廃と残酷な暴力の匂いが漂っている。既に監督デビューしていた黒川幸則やカジノが演出部として協力している事や、日活の若手編集部の参加にも注目。

4.21[日]-25[木]
小林ひとみ 抱きたい女、抱かれたい女
2002年(H14)/シネマアーク/カラー/60分
■監督・撮影:下元哲/脚本:王孫子/編集:酒井正次/録音:シネキャビン
■出演:小林ひとみ、今井恭子、池谷紗恵、なかみつせいじ、柳之内たくま
1986年デビューで、アダルトビデオの黎明期を代表する女優の一人である小林ひとみ。デビューから16年経っても人気の衰えなかった小林ひとみの円熟期の姿が貴重。名カメラマンでもある下元哲のロケ撮影が美しい。

4.26[金]-30[火]
人妻セカンドバージン 私を襲って下さい
2012年(H24)/ Lenny /カラー/64分
■監督・脚本:城定秀夫/撮影・照明:田宮健彦/編集:酒井正次/助監督:伊藤一平
■出演:七海なな、仁科百華、さくら悠、辺見麻衣、吉岡睦雄、河野智典
好評だったデビュー作『味見したい人妻たち』(2003年)の後、Vシネマ等で高評価を受けていた城定監督久々のエクセスでの第2弾。七海ななが、鬱屈した人妻役を見事に演じている。緻密な脚本と計算されたカメラが冴える快作。

【料金】
一般…1,400円 シニア・学生…1,200円 会員…1,000円 
※水曜サービスデー…1,200円均一