身体の景色 vol.10『焼け跡のエレクトラ』

身体の景色は過去に3度「エレクトラ」を上演して居ります。
それぞれ演出を変え、様々な入射角で挑戦して参りました。

上演の度、身体の奥にヌメリとしたイキモノを掴むような感触がありました。
それは演出するとか、演じるとか、そういう作業とはもう少し別のところにある感覚で、
その手触りを、或いはそのイキモノそのものを、どうにか舞台にあげることができないか。
3度の挑戦を試みた理由のひとつにその想いがございました。

旗揚げより10年を数える節目。
もう一度「エレクトラ」と向かい合います。
そして、これで最後に致します。

今までの手法・構造を残しつつ、戦後を生きたとある少女のイメージを重ね、新たに書きました。
これはひとりの女の精神世界。
この世界は、モチーフとなった少女だけのそれではないように感じております。

皆々様のご来場を出演者スタッフ一同心よりお待ち申し上げます。

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昭和二十七年 初秋。
東京郊外で一軒の家屋が全焼した。
焼け跡から、絞殺された母親の遺体と、その娘とみられる少女の遺体が発見された。
母の虐待に耐えかねた娘が火を放ったこの事件の向こうにはもう一つ根深い歪みが横たわる。

娘は、帰還した弟オレステスが母を殺害し自分を救ってくれると信じていた。
居るはずのない弟の帰りを待ちわびながら、
少女の幻は、やがて少女自身をも食い破り現実を越えてゆく。

炎に包まれた四畳半で、焼け焦げた母の死体を静かに見詰める少女の魂。
その記憶と妄想を紡ぐ。


【出演】
 大久保美智子(山の手事情社)
 タカハシ佳
 佐藤祐香
 古木杏子(劇団キンダースペース)
 牧野隆二(SPAC)
 橋口久男 
 森下高志(劇団キンダースペース) 
 オカノイタル

【演奏/唱】
 馬渕格
 堀暁子
 高橋明日香

【スタッフ】
 作・演出  :身体の景色 
 ドラマターグ:田中圭介 
 音楽    :松田幹&MO 
 照明    :南香織(LICHT-ER)
 演出補   :堀暁子 
 衣裳    :杏子 
 宣伝美術  :暢月
 宣伝写真  :田中圭介
        千田基弘

【日時(タイムテーブル)】
 2017.5.26〜28
 26(金)19:30
 27(土)14:30 / 19:30
 28(日)14:30


【チケット】
予約 3,500円
当日 4,000円
賛助券 4,500円
※賛助券を設けました。今後の活動に大切に使用させて頂きます。


【チケット取り扱い】
(web予約)
 https://ticket.corich.jp/apply/80597/

(メール予約)
 karada07@gmail.com
① お名前(カナ) ② 枚数 ③ 日時
以上3点を上記アドレスへ送信ください。追って予約完了
のメールを送信させていただきます。


【公式サイト】
http://karada07.me.uk/karada07/Top.html


身体の景色:
2007年 プロデュースユニットとして旗揚げ。
2009年 田中圭介(演出家)・松田幹(音楽家)との共同作業を開始。
2012年 ミリャン国際演劇祭(韓国)招聘。演技賞受賞。
2014年 ソウル シェークスピア フェスティバル招聘。

オカノイタル:
鈴木忠志(演出家)に師事。「ディオニュソス」「リア王」等に出演。14カ国17都市にて公演。
2000年 フリー。原田一樹(演出家)、関美能留(演出家)、竹内登志子(振付家)等の作品に出演。
2007年 身体の景色 旗揚げ。以降構成演出を手掛ける。

Last Update : 2017/04/05