6月21日(木)〜25日(月)

変態家族 兄貴の嫁さん

1984年(S59)/国映/カラー/62分

『変態家族 兄貴の嫁さん』写真

■監督・脚本:周防正行/企画:朝倉大介/撮影:長田勇市/美術:種田陽平/音楽:周防義和/編集:菊池純一
■出演:風かおる、下元史朗、大杉漣、山地美貴、麻生うさぎ、首藤啓

周防正行監督の名を世に知らしめたピンク映画による小津スタイルの忠実な模倣。単なるキワモノではない充実した内容と完成度がその後の周防監督の活躍ぶりを予言するかのようだ。2月に急逝した俳優の大杉漣氏が30年前に70代の老け役に挑戦した貴重な作品でもある。

6月26日(火)〜30日(土)

悶絶 ほとばしる愛欲

2006年(H18)/国映、新東宝映画/カラー/64分

『悶絶 ほとばしる愛欲』写真

■監督:榎本敏郎/企画:朝倉大介/脚本:佐藤稔/撮影:前井一作/音楽:鈴木治行/助監督:永井卓爾
■出演:吉岡睦雄、麻田真夕、水原香菜恵、下元史朗、華沢レモン、青山えりな

月刊シナリオピンク映画シナリオコンクール入選の佐藤稔による脚本を榎本敏郎監督が映画化。ある若者が元恋人に会いに実家へ向かうが彼女が数日前に交通事故で死亡したことを知らされて……。淡々とした描写からにじみでる喪失感と哀愁。日常の裏にひそむ人生の記憶と断裂。

7月1日(日)〜5日(木)

白昼女子高生を犯す

1984年(S59)/新東宝映画/カラー/60分 (プリントタイトル『欲望の海 義母を犯す』)

『白昼女子高生を犯す』写真

■監督:広木隆一/脚本:今成宗和/撮影:遠藤政史/照明:森久保雪一/助監督:富岡忠文
■出演:首藤啓、甲斐よしみ、沖ようこ、野上正義、ひびき恭子、下元史朗

達夫は高校生の久美と典子を海岸でみかける。二人は家出中で久美のボーイフレンドはその海でサーフィン中に波にさらわれ行方不明になったという……。いまや日本を代表する映画監督の一人、広木(廣木)隆一監督の若き日の作品。冬の海の情景を効果的に使ったほろ苦い青春物語だ。

7月6日(金)〜10日(火)

超いんらん やればやるほどいい気持ち

2008年(H20)/新東宝映画/カラー/62分 (プリントタイトル『大淫乱 飛び散るスケベ汁』)

『超いんらん やればやるほどいい気持ち』写真

■監督:池島ゆたか/脚本:後藤大輔/撮影:清水正二/音楽:大場一魅/編集:酒井正次/助監督:中川大資
■出演:倖田李梨、青山えりな、牧村耕次、千葉尚之、川瀬陽太

年老いたピンク映画監督の生涯を辿りつつ幻想と現実、過去と現在が交差する迷宮のような映画空間。どこか『8 1/2』を思わせるスタイルはピンク映画への愛情とオマージュの結晶か。後藤大輔のユニークな脚本をパワフルに描ききったのは本作が101本目の監督作となった池島ゆたか。

7月11日(水)〜15日(日)

緊縛・SM・18才

1986年(S61)/国映/カラー/60分 (プリントタイトル『SMクレーン宙吊り』)

『緊縛・SM・18才』写真

■監督・脚本:片岡修二/企画:朝倉大介/撮影:志村敏雄/照明:斎藤正明/編集:酒井正次/助監督:橋口卓明
■出演:下元史朗、早乙女宏美、池島ゆたか、清川鮎、最上美枝、更衣詩子

「地獄のローパー」シリーズ第二弾として製作された片岡修二監督らしいユーモアと遊び心に満ちた傑作SMアクション。下元史朗が高橋伴明監督の作品などとは一味違った異形のヒーローを演じる。タランティーノが所有するLAの劇場では観客の大喝采を浴び本作も米国でDVD発売された。

7月16日(月)、18日(水)〜21日(土)

官能病棟 濡れた赤い唇

2005年(H17)/国映、インターフィルム、新東宝映画/カラー/62分

『官能病棟 濡れた赤い唇』写真

■監督・脚本:橋口卓明/企画:朝倉大介/撮影:中尾正人/特殊メイク:織田尚/助監督:田中康文
■出演:麻田真夕、藍山みなみ、華沢レモン、風間今日子、葉月螢、酒井あずさ

女性編集者の洋子は口裂け女がでると噂される廃墟の取材をはじめるが……。伝染する口裂け女の呪いを追って展開するエロスと恐怖の連鎖。塚本晋也監督作品などで活躍する織田尚が特殊メイクを担当。ピンク映画であると同時に本格的ホラーでもあるという不可能を可能にした橋口卓明監督の力作。

7月22日(日)〜26日(木)

暴虐女拷問ニュープリント

1978年(S53)/新東宝映画/カラー/62分

『暴虐女拷問』写真

■監督:若松孝二/脚本:出口出/撮影:伊東英男/照明:磯貝一/助監督:磯村一路
■出演:今泉洋、野上正義、高鳥亜美、中野リエ、港雄一、杉佳代子、野口美沙、桜マミ、龍駿介

明治時代、村の成金の権之助は警察権力を抱きこんで女中たちに暴虐のかぎりを尽くす。異端の映画作家若松孝二監督が社会批判と怒りがラストで爆発する娯楽映画のスタイルそしてピンク映画のお約束事のバランスをみごとにとって仕上げた力強い異色作。「犯し屋」港雄一の怪演と野上正義の熱演!

7月27日(金)〜31日(火)

ニッポンの猥褻

1993年(H5)/新東宝映画/カラー/57分

『ニッポンの猥褻』写真

■監督:深町章/脚本:瀬々敬久/撮影:稲吉雅志/照明:渡波洋行/編集:酒井正次
■出演:久保新二、橋本杏子、石川恵美、平賀勘一、アイリーン、岸加奈子、林由美香、清水大敬

87才の自称「性学者」の生涯と明治から大正、昭和へと変遷していく時代を描きつつ日本における「ワイセツ」とは何かを問う!ユーモアと本気が混交する新東宝映画創立30周年記念の意欲作。現在監督として大活躍の瀬々敬久の脚本をピンク界の大御所深町章監督&久保新二主演で映画化。

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