『巨人と玩具』写真

(c)角川映画

5月18日(日) 〜 20日(火)

巨人と玩具

1958年(S33)/大映東京/カラー/95分

■監督:増村保造/脚本:白坂依志夫/原作:開高健/撮影:村井博/音楽:塚原晢夫  ■出演:川口浩、野添ひとみ、高松英郎、小野道子、伊藤雄之助、山茶花究

「若気のいたり、というところじゃないでしょうか?」

製菓会社の敏腕宣伝課長とその部下が、街で拾った小娘をキャンペーンガールに起用。彼女は瞬く間にスターとなるが…。巨大消費社会を痛烈に風刺した開高健の同名小説を映画化。時代を開く新感覚の日本映画誕生と注目を集めた。

『われらの時代』写真

(c)日活

5月18日(日) 〜 24日(土)

われらの時代

1959年(S34)/日活/白黒/97分

■監督:蔵原惟繕/脚本:白坂依志夫/原作:大江健三郎/撮影:山崎善弘/音楽:佐藤勝  ■出演:長門裕之、小高雄二、渡辺美佐子、吉行和子、小泉静夫、金子信雄

「原作には、天皇を暗殺しようって青年が出てくる。極めてヤバイ…。」

当時、文壇の若きリーダーだった大江健三郎の書きおろし長篇小説を映画化。はたして青年達に希望はあるのか──。六〇年安保を前に、屈折した若者達の生態を描く。“天皇暗殺”は日活社長・堀久作の猛反対により設定変更。

『氾濫』写真

(c)角川映画

5月18日(日) 〜 24日(土)

氾濫

1959年(S34)/大映東京/カラー/98分 ※16mm

■監督:増村保造/脚本:白坂依志夫/原作:伊藤整/撮影:村井博/音楽:塚原晢夫  ■出演:佐分利信、沢村貞子、若尾文子、川崎敬三、叶順子、船越英二、左幸子

「伊藤整さんからお褒めの言葉をいただいた。非常によくできたシナリオである、と。」

ある発明によって一技術者から重役に登用された男の一家に、アンバランスな狂躁の日々がやってくる──。原作者自身が映画化不可能と述べた長篇小説を、増村×白坂コンビが緻密な構成でみごとな群像劇に仕上げた。

『閉店時間』写真

(c)角川映画

5月21日(水) 〜 27日(火)

閉店時間

1962年(S37)/大映東京/カラー/100分

■監督:井上梅次/脚本:白坂依志夫/原作:有吉佐和子/撮影:中川芳久/美術:間野重雄/音楽:中村八大  ■出演:若尾文子、野添ひとみ、江波杏子、川口浩、川崎敬三

「君、よく書くなァ、閉店開店なんて、と市川崑さんに言われました。」

呉服売場の紀美子、食品売場の節子、エレベーターガールのサユリ。都内のデパートに勤める三人のBGが繰り広げる恋愛模様を描いたもの。有吉佐和子の読売新聞連載小説を映画化したもので、豪華女優陣が画面に華々しく咲く。

『頑張れ!日本男児』写真

(c)東宝

5月21日(水) 〜27日(火)

頑張れ!日本男児

1970年(S45)/東宝/カラー/83分

■監督:石田勝心/脚本:白坂依志夫/原作:野坂昭如/撮影:志賀邦一/音楽:真鍋理一郎  ■出演:藤岡琢也、白川由美、小沢昭一、春川ますみ、高橋紀子

「原作は野坂昭如の『アメリカひじき』。だけど、妙な題名つけてねえ。」

米国人老夫婦を家に迎えることになった中年男のアタフタを描く。石田勝心の監督昇進第一作で、藤岡琢也のCM制作業者と小沢昭一の売れない作家コンビは絶妙。当時の風俗もちりばめて、力ある笑いを呼びおこす。

『けものみち』写真

(c)東宝

5月25日(日) 〜 31日(土)

けものみち

1965年(S40)/東宝/白黒/140分

■監督・脚本:須川栄三/脚本:白坂依志夫/原作:松本清張/撮影:福沢康道/音楽:武満徹  ■出演:池内淳子、小林桂樹、池部良、小沢栄太郎、伊藤雄之助

「わりにしっかりした映画でしたね。長いけど。」

不幸な境遇から逃れるために夫を殺し、けものみちに迷いこんだ女・民子。様々な男に弄ばれながら、情欲に狂い、底知れぬ渦に巻きこまれていく…。松本清張が週刊新潮に連載、凄まじい愛欲描写で話題を呼んだベストセラーの映画化。

※チラシ掲載の上映時間に誤りがございました。お詫びして訂正いたします。

『女房を早死にさせる方法』写真

(c)東宝

5月25日(日) 〜 31日(土)

女房を早死させる方法

1974年(S49)/東京映画/カラー/86分

■監督:児玉進/脚本:白坂依志夫/原作:石垣純二/撮影:山田一夫/音楽:八木正生  ■出演:夏木陽介、赤座美代子、大矢茂、平田昭彦、司美智子、田武謙三、十朱久雄

「はやくに亡くなった、児玉さんという監督。面白い感覚のひとだったけど。」

結婚七年目で倦怠期を迎えた俊一と弓子の夫婦。そんな折、元同僚から“女房をジワジワ殺す完全犯罪のあの手この手”を伝授された俊一は…。日常生活における夫婦のあれやこれやを描いた軽妙洒脱な好篇。