『偽大学生』写真

(c)角川映画

5月28日(水) 〜 6月1日(日)・3日(火)

偽大学生

1960年(S35)/大映東京/白黒/94分

■監督:増村保造/脚本:白坂依志夫/原作:大江健三郎/撮影:村井博/美術:渡辺竹三郎  ■出演:若尾文子、藤巻潤、ジェリー藤尾、船越英二、三田村元、高松英郎、伊丹一三

「最初は市川崑さんがみつけてきて。」

原作は大江健三郎の『偽証の時』。学生運動というエネルギーの奔流を、青春の光と影の両面から描く。若尾文子が扮した女学生は原作にはなく、増村保造が監督するにあたって、白坂依志夫が新たに書き加えたもの。

『でんきくらげ 可愛い悪魔』写真

(c)角川映画

5月28日(水) 〜 6月1日(日)・3日(火)

でんきくらげ 可愛い悪魔

1970年(S45)/大映東京/カラー/83分

■監督:臼坂礼次郎/脚本:白坂依志夫、安本莞二/撮影:上原明/美術:間野重雄/音楽:八木正生  ■出演:渥美マリ、笠原玲子、金子研三、草野大悟、森矢雄二

「三日か、四日で書いてくれって…。忘れもしない。」

姉を頼って上京した自由奔放な娘・ゆみはミュージカルのオーディションを受けるも不合格。憂さ晴らしに出かけたゴーゴースナックでモデルにスカウトされるが…。渥美マリ主演、軟体動物シリーズの一篇。当時の風俗も楽しめる。

『銀座のお姐ちゃん』写真

(c)東宝

6月1日(日)・3日(火) 〜 7日(土)

銀座のお姐ちゃん

1959年(S34)/東宝/カラー/97分

■監督:杉江敏男/脚本:白坂依志夫/撮影:完倉泰一/美術:河東安英/音楽:神津善行  ■出演:団令子、中島そのみ、重山規子、仲代達矢、山田真二、江原達怡、上原謙

「当時はピチピチだった三人娘も、死んだり、婆サンになってしまって…。」

現代っ子三人娘の歯切れのいい青春模様をコミカルなタッチでとらえた「お姐ちゃん」シリーズ第二弾。出版社に勤める涼子、社長令嬢の園江、モデルの季里子は大の仲良し。しかし、涼子が好きになったのは園江の父だった!

『完全な遊戯』写真

(c)日活

6月1日(日)・3日(火) 〜 7日(土)

完全な遊戯

1958年(S33)/日活/白黒/93分

■監督:舛田利雄/脚本:白坂依志夫/原作:石原慎太郎/撮影:横山実/音楽:真鍋理一郎、河辺公一  ■出演:小林旭、芦川いづみ、葉山良二、岡田真澄、武藤章生、白木マリ

「PTAのおばさん達がぶっ飛ぶような映画つくってよ、って都知事がいうんです。」

何不自由なく暮らしているボンボン学生達が、ゲーム感覚ではじめた競輪詐欺。しかし、ノミ屋の妹を誘拐したことから歯車は狂いはじめる…。石原慎太郎の短篇をもとに、太陽族の終点を描いた異色青春映画。

『野獣死すべし』写真

(c)東宝

6月4日(水) 〜 10日(火)

野獣死すべし

1959年(S34)/東宝/白黒/95分

■監督:須川栄三/脚本:白坂依志夫/原作:大藪春彦/撮影:小泉福造/音楽:黛敏郎  ■出演:仲代達矢、小泉博、団令子、佐藤允、白川由美、東野英治郎、白坂依志夫

「須川ちゃんに誘われて出演も。僕、もっと若い頃に芝居やってたこともあるんですよ。」

勤勉で誠実、しかも秀才と折り紙つきの大学院生が完全犯罪に異常な興味を抱き、次々と罪をおかしていく──。大藪春彦の処女小説を映画化したもので、スタッフ、キャストともに若い才能が集結。ピカレスク・ロマンの傑作と話題に。

6月4日(水) 〜 10日(火)

影の爪

1972年(S47)/松竹/カラー/90分

■監督:貞永方久/脚本:白坂依志夫、大野靖子、桂千穂/原作:シャーロット・アームストロング/撮影:加藤正幸  ■出演:岩下志麻、香山美子、井上孝雄、鈴木光枝、松橋登

「東宝の藤本真澄さんが、浅丘ルリ子と司葉子の顔合せで何かできないかって。」

企画は一旦流れたものの、篠田正浩に脚本を送ったことから松竹で映画化されることになったという女の情念サスペンス。交通事故の加害者と被害者遺族の同居生活という異常な状況が、新たな事件をひきおこしていく…。

『永すぎた春』写真

(c)角川映画

6月8日(日) 〜 14日(土)

永すぎた春

1957年(S32)/大映東京/カラー/98分

■監督:田中重雄/脚本:白坂依志夫/原作:三島由紀夫/撮影:渡辺公夫/音楽:古関裕而  ■出演:若尾文子、川口浩、滝花久子、船越英二、見明凡太朗、沢村貞子

「うわー、これをどうして画にしていくのかなって…。書きがいがありましたね。」

三島由紀夫の同名小説を映画化。家柄の違いを乗りこえて婚約した男女の、永すぎた婚約期間中の思わぬ波紋、青春の倫理課題を描いた問題作。白坂依志夫による絶妙な台詞廻しのもと、若尾文子が微妙に揺れる女心を好演。