『女の暦』写真

©国際放映

11月22日(日) 〜24日(火)

女の暦

1954年(S29)/新東宝/白黒/100分 ○東京国立近代美術館フィルムセンター所蔵作品

■監督:久松静児/原作:壺井栄/脚本:井手俊郎、中河百々代/撮影:鈴木博/美術:下河原友雄/音楽:斎藤一郎
■出演:香川京子、杉葉子、田中絹代、花井蘭子、轟夕起子、十朱久雄、舟橋元、三島雅夫

瀬戸内海の小豆島。両親は既になく、十人いた兄妹も減り、いまは五人姉妹になってしまった日向家。末妹の発案で、長い間疎遠だった姉たちを呼び、法事をすることになる。ともに過ごす数日のなかに、其々の人生と家族へのおおらかな情愛を描いた名篇。

11月22日(日) 〜28日(土)

二人で歩いた幾春秋

1962年(S37)/松竹大船/白黒/102分

■監督・脚本:木下恵介/原作:河野道工/撮影:楠田浩之/美術:伊藤熹朔/音楽:木下忠司
■出演:佐田啓二、高峰秀子、山本豊三、倍賞千恵子、久我美子、小川虎之助、岸輝子

河野道工の歌集「道路工夫の歌」をもとに木下恵介が脚本化。道路工夫で一家を支える夫とその妻の十六年にわたる歳月を描く。佐田啓二と高峰秀子の名演が素晴らしく、夫婦の素朴な心がみるものの胸をうつ感動の物語。

※上映作品変更のお知らせ
11月22日(日)より上映を予定しておりました『この広い空のどこかに』はプリントの状態不良が判明いたしましたため、こちらの作品に変更させていただきます。お客様には大変ご迷惑をおかけいたしますが、ご了承くださいますようお願い申し上げます。

『お父さんはお人好し』写真

©1955 KADOKAWA

11月22日(日) 〜28日(土)

お父さんはお人好し

1955年(S30)/大映京都/白黒/85分 ※16mm

■監督:斎藤寅次郎/原作:長沖一/脚本:伏見晁/撮影:本多省三/美術:中村能久/音楽:原六郎
■出演:花菱アチャコ、浪花千栄子、堺駿二、益田キートン、阿井美千子、峰幸子、夏目俊二

人気連続ラジオドラマを映画化。十三人の子を抱え、果物屋を営む阿茶太郎(花菱)は気弱な長男の縁談に奔走するが…。気のいい父ちゃんが繰り広げる明朗爆笑篇。浪花&アチャコの二人が息の合った演技で楽しませてくれる。

『嵐』写真

©TOHO CO.,LTD.

11月25日(水) 〜12月1日(火)

1956年(S31)/東宝/白黒/108分

■監督:稲垣浩/原作:島崎藤村/脚本:菊島隆三/撮影:飯村正/美術:北猛夫、植田寛/音楽:深井史郎
■出演:笠智衆、山本廉、大塚国夫、久保明、雪村いづみ、田中絹代、加東大介、中北千枝子

妻に先立たれた大学教授が、残された四人の子どもを男手ひとつで育てあげた二十年間の生活記録。島崎藤村の自伝的小説を原作に、淡々とした生活のなかにある父子の愛情を優しいタッチで描く。笠智衆が子育ての戸惑いを自然な演技でみせる。

『小早川家の秋』写真

©TOHO CO.,LTD.

11月25日(水) 〜12月1日(火)

小早川家の秋

1961年(S36)/宝塚映画/カラー/103分

■監督・脚本:小津安二郎/脚本:野田高梧/撮影:中井朝一/美術:下河原友雄/音楽:黛敏郎
■出演:中村鴈治郎、原節子、新珠三千代、司葉子、小林桂樹、浪花千栄子、団令子、杉村春子

造り酒屋を代々営む小早川家。経営から身を引き隠居している万兵衛(中村)が、戦災で別れたかつての愛人と再燃。そんな老主人の行動に気を揉む家族の姿を詩情豊かに描く。コメディタッチながら無常観をも滲ませる小津の演出が冴える。

『月に飛ぶ雁』写真

©TOHO CO.,LTD.

11月29日(日) 〜12月5日(土)

月に飛ぶ雁

1955年(S30)/東京映画/白黒/96分

■監督:松林宗恵/原作:真船豊/脚本:若尾徳平/撮影:完倉泰一/美術:小島基司、島康平/音楽:紙恭輔、早川真平
■出演:若尾文子、安西郷子、小杉勇、小泉博、三宅邦子、有田稔、千田是也

恵まれた家庭にありながら、親に内緒で友人たちとアルバイトサロンで働く女子大生の麗子(若尾)。親と衝突し、様々な現実にぶつかりながらも自分の生き方をみつけていく──。若尾文子の初めての他社出演。ラジオドラマをもとにした青春メロドラマ。

『山の音』写真

©TOHO CO.,LTD.

11月29日(日) 〜12月5日(土)

山の音

1954年(S29)/東宝/白黒/94分

■監督:成瀬巳喜男/原作:川端康成/脚本:水木洋子/撮影:玉井正夫/美術:中古智/音楽:斎藤一郎
■出演:原節子、山村聰、上原謙、長岡輝子、杉葉子、丹阿弥谷津子、中北千枝子、金子信雄、角梨枝子

よそに女をつくり悪びれもしない長男。その嫁を哀憐の情をもって見守る舅。嫁へのいたわりは、ほのかな恋情にも似たものへと変わっていき…。女性たちの生活感漂う描写は成瀬ならではの鮮やかさ。家庭内のもつれた心の綾を描く文芸ドラマ。

『母』写真

©1958 KADOKAWA

12月2日(水) 〜8日(火)

1958年(S33)/大映東京/カラー/111分

■監督:田中重雄/脚本:笠原良三/撮影:高橋通夫/美術:間野重雄/音楽:古関裕而
■出演:三益愛子、見明凡太朗、根上淳、川口浩、叶順子、船越英二、品川隆二、京マチ子、志村喬、川上康子

三益愛子の母もの映画出演三十本目を記念し、スターが勢揃いした豪華な一篇。工場を経営する一家の戦中・戦後。次第に生活が豊かになるなかで、母の居場所はなくなっていき…。三益愛子の実子・川口浩が母思いの三男坊を好演。

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