三島由紀夫

1月3日(火) 〜 6日(金)

『潮騒』写真

(c)東宝

潮騒

1954年(S29)/東宝/白黒/96分

■監督・脚本:谷口千吉/脚本:中村真一郎/撮影:完倉泰一/音楽:黛敏郎 ■出演:久保明、青山京子、上田吉二郎、加東大介、三船敏郎

ベストセラーになった三島由紀夫の同名小説を映画化。舞台は伊勢湾の歌島。若い漁師と清純な美少女が、知りそめ、恋をする…。光あふれる自然とともに、思春期の美と情熱がのびやかに描かれる。


丹羽文雄

1月3日(火) 〜 10日(火)

水溜り

1961年(S36)/松竹大船/白黒/88分

■監督:井上和男/脚本:山内久/撮影:堂脇博/美術:浜田辰雄/音楽:池田正義■出演:岡田茉莉子、川津祐介、三上真一郎、倍賞千恵子、清川虹子、瞳麗子

舞台は東京、ある下町の工場街。社会の底辺で働く若者たちとその中の一人の姉が、どんなに踏みつけられても、逞しく生きていく姿が綴られる。丹羽文雄の『水溜り』と『校庭の虫』二つの短篇を映画化したもの。


今東光

1月3日(火) 〜 10日(火)

『みみずく説法』写真

(c)東宝

みみずく説法

1958年(S33)/東京映画/白黒/109分

■監督:久松静児/脚本:斎藤良輔、長瀬喜伴、椎名竜治/撮影:遠藤精一/美術:小島基司■出演:森繁久彌、司葉子、乙羽信子、曽我廼家明蝶、山茶花究、浪花千栄子

南河内・八尾にある天台院の住職は話のわかる小説書き。夜どおし起きているので“みみずく和尚”と呼ばれている。この和尚を狂言廻しに、個性的な河内の人々のエピソードを数珠つなぎ形式で描く風俗喜劇。


山本有三

1月7日(土) 〜 14日(土)

『路傍の石』写真

(c)東宝

路傍の石

1960年(S35)/東京映画/白黒/104分

■監督:久松静児/脚本:新藤兼人/撮影:杉本正二郎/音楽:斎藤一郎■出演:原節子、太田博之、森繁久彌、三橋達也、滝田裕介、滝花久子

没落した士族の両親の元に生まれた吾一少年が、生活のための厳しい丁稚奉公にも負けずに、向学心を燃やして成長していく様を描く。いわずとしれた山本有三の名作、三度目の映画化。


三島由紀夫

1月7日(土) 〜 14日(土)

『不道徳教育講座』写真

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不道徳教育講座

1959年(S34)/日活/白黒/87分

■監督・脚本:西河克己/脚本:窪田篤人/撮影:横山実/音楽:黛敏郎■出演:大坂志郎、信欣三、長門裕之、清水まゆみ、月丘夢路

殺人以外のあらゆる罪を犯した世にも不道徳な男、藤村。何度目かの獄舎生活から解放された日、昔の強盗仲間に襲われ、逃げる途中で自分に瓜ふたつの男とすりかわるのだが…。三島由紀夫本人も特別出演。


井上靖

1月11日(水) 〜 17日(火)

『あすなろ物語』写真

(c)東宝

あすなろ物語

1955年(S30)/東宝/白黒/108分

■監督:堀川弘通/脚本:黒澤明/撮影:山崎一雄/美術:河東安英/音楽:早坂文雄■出演:久保明、木村功、岡田茉莉子、根岸明美、久我美子、久保賢、鹿島信哉

祖母の手で育てられた気の弱い少年が、一人前の人間に成長していく過程を、清冽な詩情をもって描いた文芸篇。井上靖の原作を黒澤明が脚色。長く黒澤の助監督をつとめた堀川弘通の監督デビュー作。


永井荷風

1月11日(水) 〜 17日(火)

裸体

1962年(S37)/にんじんくらぶ/カラー/85分

■監督・脚本:成沢昌茂/撮影:川又昂/美術:宇野耕司/音楽:武満徹、岩佐譲治■出演:瑳峨三智子、川津祐介、千秋実、杉浦直樹、進藤英太郎、山田五十鈴

左喜子は勤め先の社長に囲われたの機に、女としての自分の価値に気がついて…。原作は“女”という対象に打ちこんで、独自の境地を築いた永井荷風の短篇小説。ヒロインの天衣無縫な生き様を愛情をこめて描く。


井上靖

1月15日(日) 〜21日(土)

1961年(S36)/松竹大船/白黒/89分

■監督:番匠義彰/脚本:笠原良三、富田義朗/撮影:生方敏夫/美術:浜田辰雄■出演:佐田啓二、岡田茉莉子、岩下志麻、佐分利信、仲谷昇

洪介と伊沙子の夫婦の間には、最近空虚なものが流れていた。伊沙子は光一という少年に母性的愛情を注ぎ、夫・洪介にはりつ子という美しい女性が愛を訴える…。やがて人間模様の渦は、悲劇的破局に向かっていくのだが…。